6月13日 ページ14
ま「今調べたんだけど、土曜日で僕ら、付き合って1000日らしいよ」
『へー!』
ま「でも、土曜日、予定が多くてAと一緒にいられないんだよね…」
『そっか…じゃあ、一人で何かしとくね』
ま「ごめんね」
『大丈夫だよ 買い物行きたかったし!』
とか言いながら少し寂しそうな表情をするA。
ま「…」
『何買いに行こうかなぁ』と、スマホを弄るAをジッと見つめる。
『…まふくん? 何かついてる?』
ま「いや…うぅ…本当にごめん…」
『お仕事だからね 仕方ないよ』
無理に笑顔を作るAを抱き締める。
『どうしたの?』
ま「…無理して笑ってほしくない…無理させてるのが僕なのは分かってるけど…」
Aに我慢してもらっても何も嬉しくない。
控え目だけど背中に腕が回ってくる気配を感じた。
『私…最近、情緒不安定になることがあって…』
ま「うん」
妊婦さんは情緒的に不安定になることがあるらしいから、多分そのせいなのだろう。
『独りになりたくないよ』
ま「ん…ごめん」
『我儘なのは分かってる…』
腕に力が入り、僕の肩に埋めていた頭をグリグリと押し付けてくる。
ま「A…」
名前を呼ぶとゆっくりとAは顔を上げた。
必然的に上目遣いになるAに口付ける。
首筋に指を這わせると、唇が少し開いて甘い声が漏れた。
その隙間に舌をこじ入れて、Aの舌を追いかける。
息が出来ずに苦しくなったのか、背中に爪を立てられる。
その痛さにすら愛しさを感じる僕は相当 中毒になっているのだろう。
唇を離すと、生理的な涙を浮かべているA。
『ねぇ…まふ』
ま「ん?』
『好きって言って?』
ま「好きだよ」
『愛してるって言って?』
ま「愛してるよ」
『…ありがと』
それでも満足ではなさそうな表情を浮かべるA。
ま「満足するまで言うよ?」
『…違う…妊娠中が一番浮気されやすいんだって言われたから、不安なだけ…』
ま「愛されてるね、僕。でも、心配しなくて大丈夫だよ」
『何を根拠にそんなこと…!』
ま「だって! 女性と会わないし…最近忙しいから家で作業してるし…ね? 浮気なんてできないから」
『…それもそうだね…なんでこんなに不安だったんだろ、バカみたい』
ま「うわぁ、それはそれで悲しいな」
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細胞 - 完結おめでとうございます!毎日の更新は本当に大変だったと思いますが、いつもこの作品に癒されていました。実生活の方がお忙しいと思います。これからも応援してます! (2018年6月21日 17時) (レス) id: e784bcfcdd (このIDを非表示/違反報告)
まる(プロフ) - 完結おめでとうございます!いつも読ませてもらってました。この小説のために学校頑張ってましたし…。約半年間お疲れ様でした!寂しくなったときここに戻ってきます。 (2018年6月21日 0時) (レス) id: 92741a1cff (このIDを非表示/違反報告)
amine(プロフ) - 完結おめでとうございます!本当に終わっちゃうんですね( ; ; )毎日とっても楽しませてもらいました!約半年間お疲れ様でした〜!!! (2018年6月19日 23時) (レス) id: 42958b7668 (このIDを非表示/違反報告)
小鳥遊(プロフ) - 完結おめでとうございます!通知くるたびわくわくして読んでいました!また読みに来ます!!今までお疲れ様でした! (2018年6月19日 22時) (レス) id: 11da187f75 (このIDを非表示/違反報告)
明日香 - 夜咲さん、私も誕生日なんで設定あったけ!?と思いましたよwww (2018年6月12日 22時) (レス) id: a3a1fc3f89 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:milk | 作成日時:2018年6月2日 20時