170*桜 ページ10
部長の頬が私の頬に触れる。
「温かい・・・」
櫻井『オレも』
ぎゅっと力が込められる部長の腕。
櫻井『大丈夫？車に戻るか？』
「・・・もう少しこうしてて下さい」
櫻井『わかった』
また、五感で感じ取れる空気だけが私たちを包み込む。
櫻井『月見』
「はい」
櫻井『おまえ、昼間に花見の話、してたじゃん？
花見にはあのダイヤだって。
名前が[桜子]だからって』
ゆっくり話す部長の話をコクコクと頷きながら聞く。
櫻井『オレは、おまえにも合うと思うよ？』
え？
櫻井『オレにも[桜]、あるんだわ』
──オレニモサクラ、アルンダワ──
その言葉に胸がドクンと脈打つ。
部長は腕を緩めて、私と向き合う。
櫻井『しかも、オレの[桜]はおまえと共有出来る』
真剣な瞳が真っ直ぐに私を捉える。
真っ直ぐ過ぎて、目が逸らせない。
櫻井『時期が来たら共有してくんない？
オレの[桜]』
強い意思の瞳。
「・・・はい」
思っても見なかった言葉に驚きを隠せないまま、小さく返すと、
櫻井『それまでココ、予約しとくからずっと空けとけよ？』
私の左手を取って、薬指を撫でる。
昨夜とも違う、少しだけ前に進んだ言葉に、胸がいっぱいになる。
泣きそうな私を、部長は泣きそうな目で見つめて微笑んで、
櫻井『おまえの肌には桜色のピンクがすげえ似合うよ』
そう言って私の手を掴んで歩き出す。
櫻井『風で寒い』
素っ気なく零すけど、きっと柄にもないレベルでキザな言葉を吐き出したであろう部長は恥ずかしさでいっぱいで。
顔も赤いんだろうなと容易に想像が付く。
いつもなら茶化したくなるけど、部長の言葉が嬉しかった。
いつの日か部長の言う通り、部長の[桜]を共有出来る日が来ればいいなと。
左手の薬指は、それまで飾らずにいたいと心から思った。
《170*桜》
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さいか(彩)(プロフ) - 奈穂さん» 本当にここじゃないｗ ありがとうね(*´ω｀*) (2020年4月5日 0時) (
レス) id: e81d6acf86 (このIDを非表示/違反報告)
奈穂(プロフ) - 専務〜お誕生日おめでとう(ﾊｰﾄ)ここじゃない(｡ >艸<)更新ありがとうプラス移行までキター (2020年4月4日 9時) (レス) id: e012292fb5 (このIDを非表示/違反報告)
さいか(彩)(プロフ) - 奈穂さん» 小娘ｗｗ 言われて思い出したｗ 何故だかワクワクしてるしｗ ぶちょーは主人公大好きだから大丈夫だよ。しゃちょーも(それ関係ないｗｗｗｗ) ありがとうね！(はーと) (2019年9月19日 0時) (レス) id: e8327fc405 (このIDを非表示/違反報告)
奈穂(プロフ) - 小娘登場に若干ワクワクしてる見守り隊 ←よく掻い潜って部長まで辿り着いたなと変な所感心してる ま、大丈夫だとは思うけど いい男の眉間にシワ嫌いじゃないわ(・∀・)いつも更新ありがとう HBDはーと (2019年9月17日 19時) (レス) id: e012292fb5 (このIDを非表示/違反報告)
さいか(彩)(プロフ) - 奈穂さん» あんあんの威力恐るべしｗｗ 何かと独占欲強めのブチョーさん。 ブチョーさんはちょっと乱暴口調が好き(はーと) シャチョーに冷やかされてるブチョーどこ！(居ない) 未来への言葉は大事です。無計画はダメ！(急におかんｗ) (2019年7月11日 0時) (レス) id: e8327fc405 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さいか(彩)
| 作成日時：2019年5月31日 0時
