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そんな不純な動機も抱えつつ、僕はアメリカへと飛び立った。
最初の方は英語が分からなくてつらかったけど、どんどんコミュニケーションがとれるようになるのが楽しかった。
友達もできたし、ホストファミリーや近所の人とも仲良くなれた。
楽しい思い出がたくさんできた３カ月間だったと思う。
でも。何か足りなかったんだ。
ふとしたときに思い出す、Aの笑顔。声。仕草。
Aのことを忘れるくらいの覚悟をもって行ったのに、実際は、頭の中を常にぐるぐるぐるぐる回っている状態。
ああもう、僕はAのことを考えないと生きていけなくなっちゃったみたいだ。
A依存症の患者第一号。
♡ ♡ ♡
１０月に突入したばかりのある日、いろいろあって、Aから英語の指導を依頼された。
高校生になってから、クラスも違うしなかなか一緒の時間がなかった僕たち。
久しぶりにふたりで過ごす時間ができた。しかも毎日。
ぱちぱちと瞬きする音や、とくとくと血液を送り続ける心臓の音が聞こえそうなくらい、近づいて座る。
だめだ、僕の鼓動のBPMは最高潮。ロックの曲でももう少しゆっくりな気がする。
ちゃんと理解できてるかどうかのチェック、っていう理由をつけて、顔をのぞきこむ。
心臓に悪いなあ。一日でたったの１時間ちょっとなのに、寿命めちゃくちゃ減ってそう。
アメリカ生活を始めるときよりもどきどきする胸をおさえて、
僕は幸せな二週間を過ごした。
♡ ♡ ♡
最終確認テストは、本当の定期テストっぽいものを作るつもりだった。
それなのにこのざまだ。
深夜テンションって怖い。
「ラブレターは夜中に書くな」って口を酸っぱくして言われる理由が理解できた。
印刷しちゃったもんはしょうがないし、と意を決して渡しにいく。
教室のドアを開けると、なぜかちょっとだけ泣きそうなAが、「…廊下は走っちゃダメなんだよ」なんて場違いすぎる発言をして、笑ってしまった。
押し付けるようにしてテストを渡すと、急いで生徒会室に帰還。
作業があるのは嘘じゃないけど、びっくりするくらい進まない。
基本的に人には無関心なそらるさんが、「お前絶対熱あるだろ、大丈夫か？」って真剣な顔で心配してきたレベル、って言ったら伝わるかな。
先輩方がどんどん帰っていく中、のろのろと作業を終わらせたものの、教室に向かう気力が一向に起きない。
うずくまって頭を抱えこむ。ダンゴムシみたいに。
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ちょこ - かのこゆりさん» いえいえ、おかえりなさいです！コーヒーのお話、切なくてよかったです！また、コーヒーの違ったエンドや、コーヒーのまふくんsideも欲しいです！ (2020年9月19日 10時) (
レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
かのこゆり(プロフ) - ちょこさん» コメントありがとうございます！返信遅くなってしまいすみません。実は受験生でして、受験勉強に集中するため活動休止していました。無事合格通知が届いたので、まもなく執筆再開予定です！気長に待っていただけると幸いです〜！ (2019年12月25日 11時) (レス) id: fcfa2aebad (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 更新が止まってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！あとコーヒーの方のまふぃくんさお殿お話も！(´;ω;｀) (2019年12月5日 20時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
かのこゆり(プロフ) - ともさん» コメントありがとうございます！すごく嬉しいです…。この作品は、キーワード（「喫茶店」など）を交換しお話を書く、という一風変わったコラボになっております。実はあと2作品分のキーワードを頂いていて、現在執筆中です！気長に待っていただければ幸いです！ (2019年10月26日 23時) (レス) id: a6d1b02f5a (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - 好きです！続き待ってます！ (2019年10月24日 20時) (レス) id: 25fb5b2d6d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かのこゆり | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/kanokoyuri/
作成日時：2019年10月3日 23時
