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そ「それで、めいちゃん。色々聞きたいことがあるんだけど良い?」


め「っあ、はい!大丈夫です!」


そ「ん、よし。それじゃあ何個か聞くからAはメモとって。」


『はい。』



クリップボードに挟んでいた黒ペンを取り出し、紙の上で走らせる。
「唄華 めい」
彼の口から聞いた時も思っていたが、文字にするとより美しい名前だ。私の名字では到底及ばない美麗さに僅かな憧れを抱きながらもう一度そらるさんの方を向いた。



そ「まず一つ目。何処から来たの。」


め「えっ‥‥と‥‥‥この森から出て1、2時間くらいの潤桜(うるうざくら)という街です‥」




潤桜‥‥自分の名前だけでなく、住んでいる街の名前も綺麗だなんて神様はどれほどこの人の事が好きなのだろうか。
口頭で聞いただけなので漢字が分からず、平仮名で「うるうざくら」と書いておいた。‥‥‥後で調べよう。

漢字も気になるが、一番気になるのは彼の様子。何故か極度に街の名を出すのを怖がっており、若干震えている。

恐らくその「潤桜」という場所で彼にとってトラウマとなる何かがあったのだろう。しかし今それを聞き出そうとするのは出来ない。
知らない人が二人も居る状況で自身のトラウマを話すなんて 少なくとも私はしたくない。思い出したくもないことを無理に話すなんて身体にも心にも毒だ。
そらるさんもそれを汲み取ったのか、深くは聞かず次の質問に移った。




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作者名: | 作成日時:2022年7月20日 16時

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