Alice in ██ .【my】 (ページ6)

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side ???

?「んっ‥‥‥‥涼し‥‥って、え、此処どこ‥‥！？」

重たい目を開くと真っ白な天井。よく旅館や友人の家で見る木目や謎の模様すら無く、隅から隅まで真っ白だ。
まだ寝ていたいと駄々をこねる身体を起こすと、自分がベッドに居るのだと理解した。以前もベッドは使っていたがこんなに柔らかくなかった。枕や掛け布団も柔軟剤のおかげなのか良い香りがし、安心感を覚える。
しかしいくら設備が整っていても全く知らない場所。当たり前だが不安にはなる。

?「そもそも俺何してたんだっけ‥‥確か何か森？に迷い込んで‥そっから‥‥‥あれ？」

寝起きだからか重たく霧がかかったような脳は考えることを拒否しており何度考えても同じ所で止まってしまう。
もしくは本当に記憶が無いだけなのかもしれないが。
「う″～～」なんて唸りながら変わらず頭を抱えていると、またもや真っ白いドアが開いた。

『あ、目‥‥覚ましたんですね。おはようございます。』

?「お、おはよう‥‥ございます‥‥？」

今にも壁と同化してしまいそうなドアから出てきたのは、背の低い女の子だった。信じられないほど顔が整っており、首を傾げるだけでも絵になっている。
俺が思わず見とれていると、彼女は白衣のポケットから恐らく携帯と思われるものを取り出し誰かに電話をかけた。

『そらるさん、患者さん目覚ましたみたいです。』

そ「分かった、すぐ行く。」

スピーカー部分から“そらるさん”と呼ばれた人の声が聞こえ、きっとこの人も顔整ってるんだろうなあと思ってしまう。
‥‥‥そういえば患者さんって俺のこと？だとしたら此処、病院とかなのかな‥‥‥でも病院にしては人の声全然しないけど‥いや周り森だもんなあ、やっぱ病院ぽい。
考えすぎて痛んできた頭をもう一度回転させ今自身が置かれている状況を考えた。

『‥‥あの、お名前は？』

悶々と考えていると先程の美人な女の子が尋ねてきた。言われてみれば未だ自己紹介をしていなかった。

?「唄華めい、です。其方は‥？」

『あぁ、ごめんなさい。まず自分からするべきでしたね。私は各務原 Aです。』

め「かがみはらさん‥‥‥」

『あ、名前で大丈夫ですよ。言いにくいでしょう？各務原って。』

め「じゃ、じゃあAさんで‥」

やばい、想像以上に緊張する‥‥そらるさん？早く来てくれ‥‥！
俺は今日、初めて知らない人の名前を心の中で叫んだ。

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