めいちゃんといろいろ。

甘えて ページ5

チャイムのカメラを手で隠して、直ピンポンで呼び出す。


「はい」
「あっNHKなんですけど」
「、はい？」
「受信料を徴収しに参りましたので、一旦出てきて貰えないでしょうか？」


今回も完璧に演じ切ると、明らかに怪しげなのに出てくれるらしい。

覗き穴まで手で隠されるなんて怖いよねぇ、10秒ほど経ちドアガードをつけた扉が開かれた。


「、え？！ ちょっと待って」
「こんばんは〜受信料の方が50万円となっていまして、」
「高すぎでしょ笑 とりあえず入って」


ドアガードは直ぐに外され手を引かれて暖かい部屋の中へ。
今日はめがねめいちゃんみたい、作業してたのかなあ。


「来るなら言って？なんもないよ」
「だからさっきスーパー行ってきた、作るよ」
「え、天才じゃん」


すっと袋を持ってくれて靴を脱げば室内にご案内される。
何も言わず突撃したからか、書類や洗濯物がすこし散らかっていた。


「まって、秒で片付ける」
「ううんいいよ、私洗濯物畳むからめいちゃん書類整理して？」
「いいって、」


洗濯物に手をつけだしためいちゃんの目の前に正座すると、こちらを見て不思議そうな顔をした。


「めいちゃん、忙しくなると分かりやすいね」
「、なに？」
「いつものどうでもいいLINEしてこないし、こうやって会ってもなんか焦ってるし、隈あるし」
「バレてた？」
「当たり前、」


めいちゃんの手から洗濯物を取り上げて、メガネを外して両手を握ってキスをしてみる。


「っえ」
「めいちゃん頑張ってるから、会いたいのとお手伝いしたい目的で来たの」
「うん」
「出来ること全部やるしいっぱい甘やかしてあげるから」


握った手を自分の背中に回させて、膝立ちになって抱きしめて頭を撫でる。


「めいちゃんいいこいいこ、頑張ってるね」
「ん、」
「会えなくて寂しかったから、うれしい、 好きだよ」
「おれも」


よしよししているとリラックスしてきたのか、素のふわふわしためいちゃんが見え隠れ。

ここまで強制的にやらないと甘えてくれないもん。
耳元で聴こえる声の滑舌が甘くなっていくのを感じてあと少し、。

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