２３穢れた血 ページ23
１月に入り、クリスマス休暇にも終わりが来た。
Aはヴァルブルガのもう帰ってこないでという旨の手紙に準じ、誕生日のクリスマス・イヴの夜も、独りぼっちでホグワーツに残った。
「A！会いたかった。それと、誕生日おめでとう！」
アリシア・スピネットは、人懐っこくAに言った。
「ありがと、アリシア」
Aは、微笑んで言った。
それを見た周りの生徒たちがアリシアに感心するのは、紛れもなく、Aがブラック家であることで受けている偏見からであった。
そして、ブラック家の特徴とも言える黒い髪と灰色の瞳、不健康な薄い肌に美しい顔立ちも、彼女が冷たい人間であるという偏見を増長させることになった。
「あの子、何でホグワーツに残ったんだろう？」
新学期に入って初めての呪文学の授業前、スリザリンの１年生のエイドリアン・ピュシーがぽつりと呟いた。
「きっと愛されてないんだよ、ブラック家の隠し子は」
モンタギューは、嬉しそうに言った。
「A・ブラックはクリスマスなのに、家に帰ってきちゃいけないなんて！可哀想な子だよ。そうだろ？」
モンタギューは気取った足取りで、Aの前に立って言った。
「あなたたち、Aのこと何も知らないくせに。なんなの？！」
モンタギューの言葉を無視するAを見て、我慢ができなくなったアリシアは強気に言った。
「アリシア、私のことはいいから」
Aは、アリシアをなだめた。
「何も知らないのは、お前だろ？スピネット。マグル生まれのお前と仲良くしてるのだって、僕は腹が立つんだ。君のこと、魔法界ではなんて言うか知ってるか？穢れた血だよ」
バシッ！
そのとき、モンタギューの左頬に焼けたような痛みが走った。
Aが、机に身を乗り出し、モンタギューの頬をぶったのだ。
「生まれでしか人を語れないの？あんたは、血統が良くたって能無しよ！これ以上アリシアに何か言ったら、私が黙ってないよ！」
Aは、そう言って静まり返った教室を後にした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 151人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニコラス(プロフ) - みかんさん» ありがとうございます！励みになります。これからも妄想空想を書き並べます！ (4月2日 23時) (
レス) id: 95ad312506 (このIDを非表示/違反報告)
みかん - いつも楽しんで読んでいます。物語の続きが楽しみで仕方ないです。 (3月30日 19時) (レス) @page28 id: cada4a4ce1 (このIDを非表示/違反報告)
ニコラス(プロフ) - あやなみ。さんありがとうございます😊 (3月10日 19時) (レス) id: 95ad312506 (このIDを非表示/違反報告)
あやなみ。(プロフ) - ✉️。こんにちは、とても面白いです。ハリポタ大好きです！これからも更新応援してます！あのもしよろしければ一緒にボードで会話しませんか？体調に気をつけて頑張ってください！返事待ってます。ニコラスさん💝 (3月10日 18時) (レス) @page2 id: 861062e758 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ニコラス | 作成日時：2024年3月9日 19時
