6 ページ6
．
夕食の時間になってご飯が運ばれてきて、
仲居さんから丁寧に説明を受ける。
「〜、以上でございます。ごゆっくりどうぞ。」
「わ〜〜〜、、ありがとうございます！」
「ありがとうございます」
静かに仲居さんが出ていけば、すぐに食卓に目を向ける。
「藍！かに！！おにくもある！！！」
「興奮しすぎやって」
「だってだって！でもこんなにたくさん食べれるかな」
「目の前のおれのことなんやと思っとるん」
日本代表やで？なんてドヤ顔。
「そうだった」
「そうだったてなんやねん」
ふたり一緒にいただきますをして、目の前の美味しそうな料理にありつく。
「……ん〜！しあわせ！」
「ん、うまい」
大好きな人とほろ酔いで美味しいものを食べて、
たわいも無い会話をしてたくさん笑って、
こんなに幸せでいいのだろうかと思うくらい。
「わたし世界でいちばん幸せだとおもう」
「なに今日、デレの日なん？笑」
「失礼な、ほんとのことだもん」
「ふふ、そう思ってくれとんならよかった」
にこにこ笑ってご飯を頬張る藍を見て、
改めて彼を好きになってよかったなと思う。
「え？なに？笑」
なんて本人は笑ってるけど。
「んーんなんでもない、藍これおいしい」
「えーまってなに、なんなん」
「言ったら調子乗る」
「いつも乗ってんねんからいいやん」
「自覚あるんだ」
「藍のこと、好きになってよかったなーって思ったの」
さっきは当分言ってやんないと思ったけど、
やっぱり今日くらい、たくさんこういうことを言ってもいいかなって。
「え？」
すると藍は、わたしが思った反応じゃなくて、
ピタッと止まって動かなくなってる。
「らん？笑」
「ちょっとまって、あかんわ、まってあかん笑」
「えーちょっと、顔真っ赤だよ」
「やめて、俺ちょっと泣きそうやねん今」
「なんで〜！笑」
Aちゃんのこと、好きすぎてやばい、
なんて真っ赤な顔でまっすぐな目で言われたら、
わたしも赤くなっちゃうよ。
·
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 314人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：海松 | 作成日時：2024年1月21日 1時
