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飲み物とかを持ってきた兄貴はいそいそとゲームを点けて部屋を暗くした。

「音量下げなくていいよな?」

「へーき。てか、Aがいる時はやんないの?」

「前にやったら怒られた……。部屋暗くしてゲームするな!って……」

「母親かよ。」

「しかも“私がいる時は絶対にこのゲームやらないで!”ってさ……。」

よほど怖かったんだろうな、でも怒ってる姿が想像出来ない。

「ほら、コントローラー。」

「ん。」

ゲームが点くとホラーゲームならではの始まり方。
まぁ、こんなもんだろうなと思いゲームを進めていく。
初っ端の学校はまぁまぁ面白かった。

次の公園ステージ、更に次と進めていく。

「……お前、淡々と進めていくな。」

「え?駄目?」

「いや、構わんけど……。」

兄貴は俺が怖がるとでも思ってたのだろうか?
苦笑いしている兄貴に首を傾げていると

「実は言うとAも淡々と進めてたんだよ。」

「へ?だって怖がってたんじゃ?」

「この画面上の心拍数とかが苦手らしくてな……。」

そう言いながら兄貴は胡座かいてる膝に腕を置いて顔を支えて画面に向いてるが、その瞳は決して画面を見ていない。

「…兄貴、何かあった?」

「…何か、ねぇ………」

コントローラーを置いて兄貴に向き直れば、チラリと俺を射抜く眼差しには何か篭められている気がした。

「え?俺、何かした??」

「……あー……とりあえず、これ見ろ。」

鞄からまた何かしら取り出した兄貴はソレを俺に投げ渡した。
ヒラヒラとしてるので写真の類だろう。
だけど、その写真を見た俺は言葉を出せなくなった。

「……親父とお前の父親だろ?」

そう、写真に写ってるのは高専の制服に身を包んだおじさんと俺の親父。
しかも写真の裏には禪院誠人と書いてある。

「……なぁ、禪院って甚爾さんとこだよな?」

「…兄貴?」

「はぁ………俺も志穂も親父から親父の実家の話は一度も聞いたことがないんだよ。甚爾さんを紹介された時も知り合いだとしか言われてない……ところが写真を見る限り禪院誠人って書いてあるって事は親父と甚爾さんは血縁関係にあるわけだ。」

口を一度閉ざした兄貴はまた深い溜息を零す。
そして真剣な瞳が俺を見る。

「……お前とAには何が(・・)視えてるんだ?この前のAがいなくなった件は“呪詛師”とかいうのが関係してるのか?」

兄貴の言葉に俺はヒュッと息を呑み、返す言葉を探すしかなかった。


ーーーーー
写真は本編で出てます。

・→←兄の追求※タイトル変更



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アユリア - やったー!更新されてる!これからも頑張って! (9月22日 4時) (レス) id: cf016600b6 (このIDを非表示/違反報告)
花飾り - このお話大好きです!更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2022年11月17日 13時) (レス) @page46 id: 1e2af6a07a (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - 累さん» 有難うございますーー!!!更新頻度めちゃくそ遅いですけど、もっと楽しんでもらえるように頑張ります! (2022年2月8日 9時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 作品読ませて頂きました。みゅうさんの世界観大好きです。『私の』シリーズもこちらも楽しみにしています。 (2022年2月8日 6時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - みゅうさん、この小説は五条悟オチですか?続き頑張ってください。 (2022年1月25日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゅう | 作成日時:2021年12月27日 9時

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