生まれた境遇 ページ42
「さ、ご挨拶は？」
『……初めまして、AAと申します。本日はこのような場を設けて頂き有難うございます。』
「……だいぶ、しっかりしたお嬢さんだな……本当にお前の子供か？」
「あはは、くそ失礼だなおい。」
Aが親父と母さんに挨拶している間も俺はずっと見惚れていた。
それをニヤニヤと見ているのはあの男だ。
「なんだ？坊は嬢ちゃんに見惚れて声も出せないってか？」
「あ"？話し掛けてくんなよ。」
「まぁ、嬢ちゃん母親に似て顔立ち整ってんもんな。」
こいつの言う通り、Aはおじさんよりおばさんに似ている。
姉貴もそうだ。
「
「……確かに。」
思わず納得してしまった。
禪院の血を色濃く継いでるおじさんはやっぱりツリ目だし、兄貴もおじさん似だからか少しツリ目だ。
「(禪院って相伝産まれるよりツリ目産まれる確率の方が高いんじゃね？)」
隣にいるこいつも安定のツリ目。
もし、Aがおじさん似だったらと想像してみて顔を歪める。
「(ツリ目にしただけで今ある柔らかい雰囲気が消えるんだけど、何でだよ。)」
どうしてだか、想像したツリ目のAが微笑んでいても見下した様な笑みに思えてしまう。
普通に笑ってるのにだ。
「(やめやめ。気分悪くなってきた。)」
ふるりと軽く頭を振って掻き消す。
まだAはおじさんと親父達とで話している。
「……お前、何の目的でアイツの護衛引き受けたんだよ。」
「は？」
「元々、呪術師殺しを売りにしてたんだろ？俺の弱点になるって思って引き受けたわけ？」
「叔父貴に聞け。」
「あ、おじさんはお前の叔父になんのか。」
「家系図から消されてるが一応な。」
家系図すらも存在を消す程、禪院はおじさんとおじさんの両親を……。
「……あー、まぁ、なんつーか……あとは実際に叔父貴の家族に触れて何となく分かったモンもある。」
「分かったもの？」
「禪院じゃ、俺も叔父貴も人間扱いすらされねぇ……だけど、嬢ちゃん以外呪術の呪の字も知らねぇ家族だが、“俺”という人間を見てくれてんのが分かった。」
「……。」
「こんな目付きの悪ィ奴が家に来ても最初だけ驚いて、その後はふつーの扱い。……あそこは暖かすぎんだ。」
“これが家族を守るって気持ちなんだろうな”
ポツリと呟かれた言葉に俺はまだ自分が恵まれている方なんだと思った。
ｰｰｰｰｰ
やべ、偽パパ黒ww
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アユリア - やったー！更新されてる！これからも頑張って！ (9月22日 4時) (
レス) id: cf016600b6 (このIDを非表示/違反報告)
花飾り - このお話大好きです！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年11月17日 13時) (レス) @page46 id: 1e2af6a07a (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - 累さん» 有難うございますーー！！！更新頻度めちゃくそ遅いですけど、もっと楽しんでもらえるように頑張ります！ (2022年2月8日 9時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
累(プロフ) - 作品読ませて頂きました。みゅうさんの世界観大好きです。『私の』シリーズもこちらも楽しみにしています。 (2022年2月8日 6時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - みゅうさん、この小説は五条悟オチですか？続き頑張ってください。 (2022年1月25日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅう | 作成日時：2021年12月27日 9時
