まずは外堀から埋めましょう。 ページ5
前と同じく俺は頻繁にAの元を訪れた。
行く度に嬉しそうな顔をするものだから崩れ落ちかけたがなんとか耐えたのは記憶に新しい。
『悟君！今日はお菓子を作ったから家で一緒に食べよう？』
ー『悟、お菓子作ったから食べる？』
前の彼女と重なる。
「(早く前みたいに俺を呼んで。)」
そう何度も思った。
笑顔も何もかも同じで、ただ１つ違うのは今の俺達は友達という関係。
愛してるって想ってるのは俺だけ。
「(別に中学まで待たなくても良いよな？)」
そうと決めたら即行動だ。
ーーーーーー
ーーーー
ーー
「よく来たね、初めまして悟君。」
柔らかい笑みで俺を迎えてくれたのはおじさん。
今、俺はA家にお邪魔している。
「初めましてAさんと仲良くさせて頂いてます。」
「うん、娘と仲良くしてくれて有難う……最近の子供はしっかりし過ぎてて僕は驚いてます。」
「ふふ、Aといい悟君といい出来た子供よね。あ、私はA花楓よ。Aの母親です。」
よし、第一印象はバッチリだ。
前は狭いとか言ったけど、今回は逆に礼儀正しくしていこう。
『悟君てね凄いの！呪霊…普段、私が視えてるやつをやっつけちゃえるんだよ！』
「(え、何その可愛い言い方……。)」
「そうか……君も視えてる側なんだね。」
ニコニコと両親へ伝えるAに内心悶えてると眉を下げて笑うおじさんが俺の頭を撫でた。
「僕には
おじさんの言い方に違和感を感じた。
「(Aですら“やっつける”って言い方してんのに、何でおじさんは“祓う”って言ったんだ？)」
『お父さん！悟君がね、いつも守ってくれるの！』
「そうなんだね。」
『うん！カッコいいよね！！』
好きな女からの“カッコいい”は男なら誰でも嬉しいはず。
だから俺が赤くなるのはどうしたって仕方ない事なわけで…。
「(おじさん、頼むから俺を睨まないで。)」
前と同じく娘溺愛してるおじさんはスッと目を細めて俺を見てくる。
「A、お菓子出来上がるわよー？」
『はーい！』
おばさんに呼ばれてAがその場からいなくなると、おじさんはしゃがんで俺と向き合う。
「……悟君、君はAが好きかい？」
誤魔化す理由も無いので素直に頷けば、おじさんは緩く笑った。
「じゃあ、これからも娘を守ってくれるかな？」
「約束する、絶対に守る。」
「男と男の約束だ。」
そう笑ったおじさんは格好良かった。
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アユリア - やったー！更新されてる！これからも頑張って！ (9月22日 4時) (
レス) id: cf016600b6 (このIDを非表示/違反報告)
花飾り - このお話大好きです！更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2022年11月17日 13時) (レス) @page46 id: 1e2af6a07a (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - 累さん» 有難うございますーー！！！更新頻度めちゃくそ遅いですけど、もっと楽しんでもらえるように頑張ります！ (2022年2月8日 9時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
累(プロフ) - 作品読ませて頂きました。みゅうさんの世界観大好きです。『私の』シリーズもこちらも楽しみにしています。 (2022年2月8日 6時) (レス) id: 755be2d6bc (このIDを非表示/違反報告)
プスメラウィッチ - みゅうさん、この小説は五条悟オチですか？続き頑張ってください。 (2022年1月25日 12時) (レス) id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みゅう | 作成日時：2021年12月27日 9時
