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霊安室のどこにも呪霊の姿はなく、この部屋の隣から呪力を感じる。
面倒臭えと思いつつ隣の部屋を開けた。

「……は?」
「……これは生々しいな…。」

床や壁、とにかく至るところに飛び散った血痕。
真ん中にポツリと置かれたベットの周りにはメスやらの医療器具。

「手術室は2階だったはず……。」
「なら此処は臓器を取り出す為の部屋ってわけか。」

棚が1つだけあり、そこにはホルマリン漬けになっている誰かの臓器。

「……うげぇ……気持ち悪っ!」
「まだ新しいモノじゃないか?」

コレは見続けるモノじゃない。
そう思って扉の方へ顔を向けた瞬間ー

バタンッ!

どこかの部屋の扉が閉まる音と走り去る足音が聞こえた。

「……呪霊じゃない……!」
「人間かよ!」

俺達は急いでその後を追う。
逃げた奴を捕まえるのは存外容易かった。

「テメェか、此処でこんな真似してんの。」
「ヒッ……!」

頬は痩けており目の下は深い隈があるものの資料で見た院長である男だというのがひと目で分かる。

それ以上に禍々しい呪力が気になった。

「……コイツ呪詛師……?」

そうだ、この呪力はAの呪いから感じた呪力だ。

「………テメェ、最近女子高生呪ったか?」
「し、仕方がなかった……!金が欲しかったんだ……!!」
「悟……もしかして…」
「あぁ……コイツがあの呪いの元凶。」

胸倉を掴み更に突き付けていく。

「何でアイツを呪いやがった?」
「た、頼まれたんだ……!あの女の子を呪えば金をくれると言うから……!」
「襲わせたのもお前か?」
「ち、違う……!私はあの男が失敗してもいいように呪いを施しただけで……!」
「誰がお前に頼んだ。」

そう聞いても首を横に振るだけ。

「金を貰ったのに何でこんなコトしてるんだ?」
「……報酬は女の子が死んでからと言われたんだ……。」
「アイツが死んだらお前に何か知らせがくるのかよ。」
「……あぁ、この水晶が割れたら女の子が死んだという知らせとなってる。」

男の掌には小さな水晶玉。
決して綺麗な物ではなくドス黒い。

「これが割れない限り私に報酬は与えられない。」
「…だからこの廃病院を使ってまた臓器売買を?」
「此処に度胸試しみたいな感じで来る生きのいい学生達の臓器を取って売っていた……昔と違って若い子達ばかりで相手も喜んでくれたよ。」

うっそりと笑う男からは昔の穏やかな雰囲気もなくなっていた。
呪詛師本人なら解呪出来るだろうと拘束して高専へ連れて行く事となった。

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みゅう(プロフ) - 御笠梨夜さん» お返事遅くなりました(汗)ありがとうございます!!叫ばれるほどだったとは…! (2021年4月13日 12時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
御笠梨夜(プロフ) - 主さんと五条悟さんに落ちた理由がピッタリ過ぎて叫びました!!! (2021年4月7日 21時) (レス) id: 2a8a3245ef (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» 続き気になると言って下さり嬉しいです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - 面白かったです。続き気になります。更新がんばって下さい! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - イオさん» 有難うございます!面白いと言っていただき嬉しいです!出来るだけ更新早くなるよう頑張ります!! (2021年4月3日 21時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゅう | 作成日時:2021年3月18日 9時

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