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ページ38

五条side

俺達が来たのは廃病院。
中学生から大学生までの奴らが此処で行方不明になるといった事が相次いでいるらしい。

「だいたい、こんな怪しげなとこ来るか?普通。」
「非術師は視えないのだから、ただの肝試し程度で来るんだよ。」
「まだ夏じゃねぇのに?」

俺の言葉に返したのは補助監督だった。

「学生の間で噂になってるそうです。」
「「噂?」」
「はい、何でもこの病院がやっていた頃は臓器売買があったとかで。」
「臓器売買って患者の?」
「そうです。亡くなった患者の臓器で使えるものを取り出してから遺族へ返すという。」

“遺族の中には遺体がやけに軽かったと言っていた方もいる”

続け様に言われた内容に俺も傑も硝子ですら引いた顔をした。

「そういった噂で呪霊が生まれて……」
「1級になったと……。」
「硝子、お前は補助監督といろよ。」
「分かってるよ、私がいたところで何も出来ない。」
「傑とっとと終わらせようぜ。」
「そうだな。」

“闇より出てて闇より黒くその穢れを禊ぎ祓え”

辺りが夜になる。
補助監督が帳を下ろしたところで俺と傑は廃病院の中へ入った。

ーーーーーー
ーーーー
ーー

「行方不明って何人だっけ?」
「中学生が3人、高校生が4人、大学生が6人。」
「うげっ……そんなにいんの?」
「中学生は男だけで高校生と大学生は男女のグループだったらしいよ。」
「バカばっかじゃん。」

病室には錆びたベット。
診察室は薬と思わしきモノがある。

「こーゆーのって処分するんじゃねぇの?」
「普通はするんだが、此処はそれすらしなかったようだね。」
「院長自体がクソだったわけか。」
「臓器売買するぐらいだからな。」

古ぼけた院内地図を見ると2階に手術室、地下に霊安室があるのが分かる。

「どっちから行く?」
「……霊安室がある地下かな。」
「だよなぁ。」

階段を降りていく。
地下は更に暗く、ヒンヤリとした空気が漂っていた。

「なにこれ寒いんだけど。」
「地下だからね、と言いたい所だけど……」
「いるな。」
「あぁ。」

霊安室と書かれたプレートの部屋を開ける。
中には臓器が無くなっている13人の遺体が転がっていた。

「……行方不明者の数と一緒だ。」
「最後の行方不明者っていつだっけ?」
「4日前に中学生3人。」
「なるほどね、だからこの3人の遺体だけ真新しいのか。」

顔はグチャグチャで分からないが、遺体の大きさからして中学生くらいだと予想はつく。
だが、この部屋に呪霊はいない。

・→←好転



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みゅう(プロフ) - 御笠梨夜さん» お返事遅くなりました(汗)ありがとうございます!!叫ばれるほどだったとは…! (2021年4月13日 12時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
御笠梨夜(プロフ) - 主さんと五条悟さんに落ちた理由がピッタリ過ぎて叫びました!!! (2021年4月7日 21時) (レス) id: 2a8a3245ef (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - つぶやき星のつぶやき女さん» 続き気になると言って下さり嬉しいです! (2021年4月4日 0時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)
つぶやき星のつぶやき女 - 面白かったです。続き気になります。更新がんばって下さい! (2021年4月4日 0時) (レス) id: 9c9562d775 (このIDを非表示/違反報告)
みゅう(プロフ) - イオさん» 有難うございます!面白いと言っていただき嬉しいです!出来るだけ更新早くなるよう頑張ります!! (2021年4月3日 21時) (レス) id: c63776aca3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みゅう | 作成日時:2021年3月18日 9時

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