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昔話 ページ14

「もう何年も、何十年何百年も前の話なのだが、この神社が壊されそうになった時があってな?」



佐久間の膝の上で私は語り始める

昔話を聞かせるように、



私はこの空間が大好きで護りたかった。

静かでゆっくりと出来るこの空間が大好きで私はずっとここに居たかったから


人間はそんな願いを聞けるわけなく壊しかける

勝手に作ったと言うのに勝手に壊そうとする。


だから必死に守った。

普段は頼まないあのクロノスにも縋る

人間が来ても追い返していた。


そうしたらいつの間にか人は来なくなっていた。


しばらく時は経って子供の人間がここに訪れた。

その子供は私が視える様で話すと驚きながらも喜んでいた。

「また明日。」と言って帰る癖に

次の日も、

また次の日も、

1年、2年、何年経とうが彼奴が此処へ訪れる事は無かった。



「そして今に至る訳だ。だから私は人間の言う「また明日」が嫌いだ。
わざわざ伝えても叶うことがないから人間の願いを神に伝えるのも嫌だ。」

佐久間「…そっか、じゃあ俺がAの嫌いな「また明日」を好きにさせるよ!」

「無理だな。」

佐久間「いんや出来るね!だってAさ?神様にお願い伝えるの嫌なんでしょ?
でも前に俺のお願い神様に伝えたって言ってたでしょ?」

「そうだな?」

佐久間「って事はその嫌いを変えれたって事じゃん!その調子で俺はAの嫌いを好きに変えるの!」

「その佐久間の願いは叶えたいと思っただけだ。別に今も変わらず人間の願いを神に伝えるのは嫌いだ」

佐久間「えぇ?!」



上を見上げると佐久間は頬を膨らませて不機嫌そうに唇をツンと立たせている。

同時に佐久間の手が更に冷たくなっているのに気づき中に戻ろうと言うと素直に戻ってくれた。


阿部はぐっすりと眠っているが佐久間は布団に潜っても寒い様で足をスリスリと摩っている。

少しでも暖まるようにと私も布団の中に入り佐久間のお腹に寄り添い丸まるとポンポンと体を優しく撫でてくれた。


これでは私の方が温まってしまうな、と思いながらも気持ち良くていつの間にか寝てしまっていた。

再会→←お泊まり



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はねちゃ(プロフ) - 琉衣さん» ありがとうございます!琉衣さんは1番コメントをして下さってるのでよく印象に残っています(*^^*) (6月19日 21時) (レス) id: ec323cccbd (このIDを非表示/違反報告)
はねちゃ(プロフ) - 琉衣さん» 修正しました!ありがとうございます^^ (5月25日 14時) (レス) id: ec323cccbd (このIDを非表示/違反報告)
はねちゃ(プロフ) - 琉衣さん» すみません今コメントに気づきました!^^;どのお話ですかね…? (5月25日 10時) (レス) id: ec323cccbd (このIDを非表示/違反報告)
はねちゃ(プロフ) - ありがとうございます!本人は嫌がってますが傍から見ると完璧に親子に見えるらしいです^^ (2023年4月5日 22時) (レス) id: ec323cccbd (このIDを非表示/違反報告)
はねちゃ(プロフ) - またいい話が思いついたら更新します! (2023年4月2日 22時) (レス) id: ec323cccbd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はねちゃ | 作成日時:2023年3月24日 7時

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