わん×2 ページ3
目覚めたら汚い泥だらけの路地裏の隅で寝ていた。
なんでこんなところで寝て居るんだ…
体を起こし、辺りを見回す。
いつもよりも視線が低い。
いや、低すぎる。
近くに不法投棄された様なプラスチックの何かがあった。
近寄ってみると反射していて、そこには可愛いわんこが居た。
小型犬。
振り返るが犬はいない。
近寄ってみる。
すると、プラスチックの中の犬も近寄ってくる。
感の鋭い私の事だ。
すぐ理解した。
私が犬になって居る、と。
しかもかなりどろとろで真っ黒。
取り敢えず大通りに出よう。
私は冷静なのではない。
パニックになりすぎて逆に冷静になって居るのだ。
大通りに出ると、どうしたんだろうという心配そうな目をしてくれた人もいれば汚い犬だ、という軽蔑した目で見る人もいた。
すると、テレビの中で見たことのある特徴的な髪の少年が買い物袋を片手に目の前を通り過ぎた。
目の前、といっても車道を挟んだ向こう側の歩道。
向こうは気付くはずもない。
車がいない事を確認し少年を追いかける。
因みに、少年というのは茶漬け大好きでお馴染みの中島敦という白髪の少年だ。
もしかして、という期待を胸に彼を追いかける。
そのうち、彼はうずまきという店の横のエレベーターへ乗った。
一緒にのろうと走る。
走る速さは意外と速い。というかかなり速い。
トリップ特典というやつなのか?まあきっとその辺だろう。
もう一度言うが私は冷静なのではない。
パニックになりすぎて冷静になって居るのだ。
私がエレベーターに駆け込むとやっと彼は気付く。
「え?!い、犬?!なんでこんな汚いんだ?」
『わん』
大人しめに吠える。
彼を見つめる。
ウルウルとした瞳で見つめる作戦だ。
「うーん、迷い犬かな?取り敢えず国木田さんにでも言おう。」
尻尾が自然と振られる。
「あはは、嬉しいんだね?と言うかまるで今僕が言った言葉がわかって居るみたいだ」
わかりますよ。人間でしたから(過去形)
そう言うわけで探偵社のドアの前に来ることができた。
1008人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
銀狼(プロフ) - とても素晴らしい作品ですね!これからも更新頑張ってください!応援してます! (2018年2月19日 16時) (レス) id: 59f45044d5 (このIDを非表示/違反報告)
めるふにゅ(プロフ) - らいおん@蜜柑ニートさん» ありがとうございます!!太宰さんですね!わかりました(`・ω・´)b (2017年3月4日 17時) (レス) id: 6e50e2fae0 (このIDを非表示/違反報告)
らいおん@蜜柑ニート - 初めまして!めっちゃ面白そうだなぁと思って来たら、面白かった((個人的にオチとかは太宰さん希望ですね(笑)←更新頑張って下さい♪(^^)/ (2017年3月4日 9時) (レス) id: 32d25253d2 (このIDを非表示/違反報告)
めるふにゅ(プロフ) - 妹舞さん» ありがとうございます!来週までにまた更新します♪ (2017年3月3日 6時) (レス) id: c886f5cfdb (このIDを非表示/違反報告)
めるふにゅ(プロフ) - 想綿さん» ありがとうございます!!もっと犬嫌いをやっちゃいますね(笑)ネトプリぜひ印刷して下さい(( (2017年3月3日 6時) (レス) id: c886f5cfdb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めるふにゅ | 作成日時:2016年10月26日 0時