夢見心地_07 ページ8
*
インターホンを押す力が妙に強くなる。
少ししてから聞こえてくる小さな足音..
ドアが開いた瞬間、腕を突っ込んで抉じ開け
無理矢理部屋に入る俺
『せ、瀬名さん……帰って下さい！』
「どうして」
『風邪移っちゃうかも知れないじゃないですか…』
「あんた、本当は風邪なんかじゃないでしょ。」
『えっ……』
「口下手なあんたが俺を騙そうったって無駄」
『………っ、ごめんなさい』
また聞いた、「ごめんなさい」の六文字
誰に対して何の罪に謝ってるの。
俺は溜息をつき、ベランダを開ける
空は何とも言えない曇天模様だった。
これもどこかで聞いた、空は心情を表すっていう話。
「お天道様にも祝福されてないねぇ。」
嘘だ、こんな事を言いたい訳ではない
「俺、芸能界の人間なの知ってたぁ？」
何を今更、自分を守る武器を紡ぎ出しているんだ。
どうして自分のバリアだけを張る…
俺の目の前に立つ妊婦は俺よりも
もっと脆くて弱くて辛いはずなのに
.
『大丈夫ですよ、ちゃんと堕ろしますから。』
凛々し過ぎるくらい、雨音と重なった声だった。
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ゆめゆら。(プロフ) - ゆあさん» 勿体無いお言葉です、甘々のハッピーエンドよりこういう話の方が私には綴り易いです（笑）ありがとうございました。 (2016年4月2日 10時) (
レス) id: 4e91be757d (このIDを非表示/違反報告)
ゆめゆら。(プロフ) - 菫さん» 読んで頂きありがとうございました* (2016年4月2日 10時) (レス) id: 4e91be757d (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ(プロフ) - とても感動しました！ゆめゆら。さんの作品はどれも素敵なものばかりで、いつも楽しみにしています。 (2016年4月1日 10時) (レス) id: a2e2f69fa3 (このIDを非表示/違反報告)
菫 - 更新楽しみです！頑張ってください！ (2016年3月31日 21時) (レス) id: 01be289194 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆめゆら。
| 作成日時：2016年3月31日 17時
