No.17 ページ18
〜真選組屯所〜
沖田が悠真を連れ帰って数分後、近藤と土方が部屋に到着し、聞き取りが始まった
「いやー、上条悠真君だったか!すまないな、
「全然構わないっすよー、動物園みたいで楽しいし」
「ねェ、ディスられてんのこれ、それ以外だったら怖いんだけど、ねェ」
「落ち着け近藤さん、コイツは思ったままを言っただけだ、仕方ねえさ」
「土方さん、それあんまフォローになってねーですぜ」
悠真の何気なく発した動物園発言に近藤は内心自分がゴリラ顔だからかと狼狽えていたが、それを2人は軽く流し本題に入っていく
「よし、じゃあ唐突ですまないんだが少しずつで構わないから君のお姉さんの経歴を教えてくれないか」
近藤の問いに「それ、姉貴に直接聞いた方が早ェっすよ」とお茶を飲みながらも答えていく
「…俺の姉貴は皆さん知ってると思うんすけど、今は大江戸陸軍の憲兵大佐をしてます。
そんな重役にいるから何かしらの武術に昔から長けていたんじゃないかってよく言われてんすけど全然そうじゃなくて…元は俺ら貧乏な農民、一般ピーポーだったんすよ」
「元は一般人だったのは俺たちも一緒だが、本当に何の特訓も無しにあそこまで上り詰めたっていうのか」
「はい、昔っからがたいが良くて無駄に強くて、江戸に上京したての時にそんな姉を見て南雲さんが軍に入れて今に至るってワケっす」
彼の話を聞いて三人は息を飲む、こういう奴を天賦の才というのだろうかと
※天賦の才→生まれながらに持っている才能、的な意味
「……そうかそうか、良くわかった!ありがとうな詳しい事を教えてくれて」
「こんなもんで役に立てたなら良かったっすよ」
湯飲みの茶を飲み干し、立ち上がる悠真。それと同時に沖田も万事屋まで送る為に立ち上がる
「総悟、万事屋まで送ってってやれ」
「言われなくてもそうしやすよ」
「失礼しました」と2人に伝え、部屋を出て歩き出す悠真を追うようにゆっくり沖田もついていった
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作者名:いちご牛乳 | 作成日時:2016年10月2日 22時