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Stage.6 ページ6

side:Mr.HC









銃兎と理鶯で何か話してるが、何にも頭に入ってこねぇ…
今までこんな事はなかったってのに、一体どうしちまったんだ…俺



 『考え事か?左馬刻。何かあれば俺に言えよ?』



あぁ、会いてぇな…姐御に
その声で呼んでほしい、その手で撫でてほしい、その瞳で俺を慈しんでほしい
身体が、本能が、魂が姐御を欲している

止めろ、見せるんじゃねぇ
これ以上姐御の記憶に浸ってたらマジで戻れなくなる

新しい煙草を吸って気を落ち着かせようとしたが、外がやけに騒がしくなってきやがった





「下が何やら騒がしいな」

「馬鹿なチンピラでも絡んできたんですかねぇ?」

「あ゛ぁ?俺様の気分を害するたぁ、良い度胸してんじゃねぇか…」





こちとら姐御に会いたくて仕方がねぇってのによぉ…
半端な野郎だったら半殺しじゃ済まさねぇぞ

舎弟共はまだ騒いでいたが、長い付き合いの奴が静かに部屋に入ってきた
外の騒ぎも少しばかりはマシになったか





「兄貴、妙な野郎が兄貴に伝言をと…」

「ぁあ?この俺様に言伝たぁ舐めた野郎じゃねぇか。どこのボンクラだ」

「それが、"煌夜(かぐや)"とか名乗る野郎で、どこの組のモンかは分からず…」





 ガタッ!





「………今、何つった……?」

「あ、兄貴…?」

「左馬刻?」

「もう一遍言ってみろッ!!」

「ヒッ…、か、"煌夜"って、黒髪の…目が青っぽい、灰色の……。ッぐ、兄貴!?」

「おい、左馬刻!?」





舎弟も、銃兎達の声も振り切って俺は走った
走って走って、外に通じる階段を駆け下りて出れば、街は既に夜の顔を見せていた
街灯やビルの灯りが煩ぇ筈なのに、そこに立っている人間を見た途端静かになっちまった









.









「――よぉ、左馬刻」

「…姐、御………?」

「フッ、デカくなったなぁ…」





俺の頭を撫でる手には、どっかのウサポリ公と似た手袋が嵌めてあったが…
それでも、その温かさは変わらずで……

瞬間、込み上げてきた涙を抑えきれず、俺は髪が短くなった姐御の首に腕を回して抱き着いた





「ッ、姐御…!!」

「…ただいま、左馬刻」





今なら、あの夢の意味が分かる
俺の本能が、姐御の帰りを迎える準備をしていたんだと









.

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実弥&サソリLove - 初めまして。凄く面白い!夢主あねご最高! (2020年12月13日 22時) (レス) id: 12fa219545 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 薫さん» ありがとうございます<(_ _)>身に余るお言葉です (2019年4月26日 11時) (レス) id: eaa03fccd8 (このIDを非表示/違反報告)
- うわー、最高です (2019年4月25日 15時) (レス) id: 64c2b3de79 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - エゴノキさん» コメントありがとうございます(〃'▽'〃)久々の更新になってしまいましたが、これからも宜しくお願いします (2019年4月19日 10時) (レス) id: 9e657700dc (このIDを非表示/違反報告)
エゴノキ - 品のあるお話の構成や夢主に惚れました。更新のんびり待ってます。 (2019年4月6日 11時) (レス) id: 9aac4ac7b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2019年3月1日 12時

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