【ヒプノシスマイク】姐御のお通りだ

Stage.23 ページ24

side:ill-DOC









不知火と名乗った女性は今回、入院している小児科の子供達が退屈しない為のおもちゃや絵本の寄付に来たと言う
彼女が経営する"Selene(セレーネー)"の会社では子供向けの商品も取り扱っており、病院に持ってきて頂いた大量のおもちゃは全て彼女の自腹だそうだ

小児科に居る子供達は大喜びでぬいぐるみや流行りのおもちゃに飛びついた





「すごーい！クマさん！」

「ウサギちゃんだ〜！」

「これ、この前テレビでやってた！」

「カッケェー！これいいの！？」

「あぁ、ただし喧嘩はしないこと。約束出来るか？」

「「「はーい！」」」

「良い子だ」





そう言って子供達1人1人の頭を順番に撫でる彼女の横顔はやはり綺麗だった
その目に宿る慈しみの光は月光に似ていると私は感じた

病室を順に訪れた不知火さんは行く先々で子供達に懐かれた
きっと、人に好かれる質なんだろう
私も、数多の人々の中の1人なのだから





「やはり子供は、国を超えても可愛いな」

「海外でも子供達にプレゼントを？」

「それもあるが、身寄りのない子供の保護の方を優先していたな。後は発展途上国の学校建設とか」





聞けば聞く程、彼女がどれだけ子供が好きなのかよく分かった

今の時代、慈善活動をする企業は少なくないが…彼女程子供の為を想って動く人間はきっと多くない
悲しいが、大概の人間は世間へのアピールを目的としている
印象が良ければそれだけ人が集まり、知名度が上がり、企業として成功する

それが、"普通"の人だ

だから不知火さんはとても興味深い
彼女は一体どんな人物なのだろうか、どうして子供が好きなのか、過去にどんな出来事に直面したのか…
興味が気泡のように次々と溢れてくる





「今日はありがとうございました」

「こちらこそ、日本を代表する医師(せんせい)とお話し出来て、実に有意義な時間を頂いた」

「それは光栄ですね」

「また来よう。その時は貴方個人の話を聞きたい」

「！…私も、貴女とはもっとお話したいと思っていました」

「ふは、嬉しいな。時間を作って会いに来るので、その時にでも。では」

「はい、お気を付けて」





車に乗って病院を後にした不知火さんを見送り、自分の診察室に戻った





「ッ……駄目だなぁ…、この歳で緊張するなんて…」





顔に集まった熱を冷ますのは、流石の私も専門外だよ









.

Stage.24→←Stage.22

• 金　運: ★☆☆☆☆
• 恋愛運: ★★★☆☆
• 健康運: ★★★★★
• 全体運: ★★★☆☆

ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8

ラッキーアルファベット

X

ラッキー方角

西 - この方角に福があるはずです

おみくじ

おみくじ結果は「末凶」でした！

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す