Stage.17 ページ17
side:45 rabbit
「…ッ………、申、し訳……ありませ…ッ」
身体が震えて、奥歯がガチガチと煩く鳴るのを必死の思いで堪える
この
底冷えする殺気とはまた別に、絡みつくような嫌な気配も感じた
彼女とは、格が違い過ぎる
頭を下げて謝罪すると、今まで出されていた殺気が霧散して消えた
それでもその名残が俺の中に留まり、身体の震えを止めてくれない
「――怖かったか？」
「………ッ」
「脅かし過ぎたな…悪い。大丈夫だ、ゆっくり息を吸って…吐いて…、そうだ」
先程の恐ろしい彼女はどこにも居らず、居たのは慈愛に満ちた母親のような煌夜さんの姿だった
背中を撫でられながら抱き締められ、そのまま頭まで撫でられる
平常の俺なら抵抗しただろうが、今は彼女の優しさに縋りたかった
「仕事を楽にしたいのは誰だってそうだし、お前の職場の上司が無能なのは俺がよーく知ってる」
「ッ……」
「だがな、入間。俺を手駒にするのは駄目だ」
「……はい…」
「俺は左馬刻も知らねぇようなデケェ荷物を背負って生きてる女だからな、それにお前を巻き込む訳にはいかねぇんだ」
「…ぇ……？」
「巻き込んでも守ってやれるが、お前に"その世界"を見せる訳にはいかねぇ…」
……何故…そこまで……
撫でられていた手で後頭部を軽く掴まれ、そのまま上を向かされた俺の額に、彼女は優し過ぎるキスをした
「お前が気に入った、
「！！」
今、名前で…？
「だから、お前に俺の名を教える。俺の名は―――――――」
混乱していた頭に新しく追加された情報は、俺の脳に強く刻まれた
きっとこの先、忘れることが出来ない程に強く…
「…ぁ……ぅ……」
「…今日はゆっくり休め。それと、今言った名は絶対に口にするな。分かったな」
「……は、い……」
「良い子だ。じゃあな、銃兎」
くしゃりと頭を撫でた煌夜さんは車に乗り、夜のヨコハマの街に消えた
呆然と立っていた俺は、彼女が撫でた部分に手を重ねて呟いた
「……勝てねぇだろ、あんなの…」
夜風に乗せて香る彼女の葉巻の香りに酔いしれながら、自宅へと足を運んだ
偶には頭を撫でられるのも悪くないな…
.
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
ラッキーアルファベット
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西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
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実弥＆サソリLove - 初めまして。凄く面白い！夢主あねご最高！ (2020年12月13日 22時) (
レス) id: 12fa219545 (このIDを非表示/違反報告)
壽(プロフ) - 薫さん» ありがとうございます<(_ _)>身に余るお言葉です (2019年4月26日 11時) (レス) id: eaa03fccd8 (このIDを非表示/違反報告)
薫 - うわー、最高です (2019年4月25日 15時) (レス) id: 64c2b3de79 (このIDを非表示/違反報告)
壽(プロフ) - エゴノキさん» コメントありがとうございます(〃'▽'〃)久々の更新になってしまいましたが、これからも宜しくお願いします (2019年4月19日 10時) (レス) id: 9e657700dc (このIDを非表示/違反報告)
エゴノキ - 品のあるお話の構成や夢主に惚れました。更新のんびり待ってます。 (2019年4月6日 11時) (レス) id: 9aac4ac7b7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：壽 | 作成日時：2019年3月1日 12時
