白布のパ.ン.ツ、拾いました。

１０枚 ページ10

「ねー


賢二郎。」


「なに、


A」



卒業するその日までその関係が終わることはなくて、
おめでとう、ってお互いに言い合った。


「例えば、私たちが結婚したとするじゃん。」


「例えばじゃなくするけどな。」


「そういうのいいから。」


ちょいちょいカッコつけようとする賢二郎を流すのはプロレベルになった。


「悲しいこととか、嬉しいこととかたくさんあると思う。


辛いこともたくさんあって、
お互いが信じられなくなる日も来るかもしれない。


それでも、好きって気持ちは大切に生きていこうね。」


「当たり前だろ」


泣き腫らした目を細めて笑った。


「で、ここからが本題なんだけどさ」


「待って、嫌な予感しかしないから本題やめよう？」


止められたけど構わずに私は話した。


「で、子供ができるわけで、


可愛い顔して、


パパとママはどうして結婚したのー？


って聞いたとするよ？

なんて答える？」


「そりゃ、お互いに大好きだったから、とかじゃねぇの？」


「でも、元を辿ればさ……









きっかけは、１枚のパンツでした


だよね。」


「やめて、そんな話、俺は子供にはできない。」



耳を塞ぐ賢二郎にニシシ、と笑いかけた。





パンツから始まる恋、いかがですか？

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