２年は明日も元気です【白鳥沢】

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「花火の殺傷能力ってどのくらいだろうね。」


「太一３人くらいは余裕なんじゃない？」


「おいそれどういう基準だ」



出店が立ち並ぶ中を三人並んで歩く。



「歩幅とか合わせてやんねぇから努力でなんとかしろよ！」


と、浴衣で草履まで履いているAにもスパルタな白布。


「いいもん、太一に乗っかるもん。」


無断で川西に登るA。


2.5メートルを超えるまるでトーテムポールのようだ。



浴衣なのにどうやって肩車するんだ？

と思いながら白布が見ると、


普通にあの布を分けてる。

中にバレー用の短パン穿いてるあたり、

乗っかる予定だったのかもしれない。


なんだよ、着付けも何もあったもんじゃねぇぞ。




「なにこれ俺が一番恥ずかしい」


白布がそう呟いた。


わざわざちょい遠めの所に来たのに、

遠くになにやら見慣れた赤い頭、かっこいい頭、ダサい服装が見える。



山形さんもいたんだね……見えなかったごめんなさい。



「あれ、２年どもじゃね」


「なんで肩車してるんだ？

恥ずかしいから……他人のフリしよっと。」



そんな声が聞こえた気がする。



「なんで瀬見さんロックバンドのライブみたいな服装してるんだろ。」


高い位置からいち早く瀬見さんを見つけたAがそう言った。



「派手なメイクがない方が不自然なファッションだよね。


恥ずかしいから、他人のフリしよっと。」



白布よりは高い位置から川西が言った。



お互いがお互いを牽制して、通り過ぎようとした。


しかし、チーム源は大事なことを忘れていた。




「牛島さんどうしたんですかあれ今日は私服なんですか凄くかっこいいです！一番かっこいいです！隣に瀬見さんがいることでより引き立っているというか、いや、いなくてももちろんカッコイイですけどね！ああ、ほんと今日はいい日だ。ありがとうございます神様。俺は幸せです。シラスの神様ありがとう！！！」



アイツそんな危ない宗教入ってたのか……


熱狂的牛島さんファンクラブがいることを忘れていた２人は仕方なく瀬見さんの知り合いとなった。

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