褒める ページ19
生徒会室を出て、移動教室なのか他の子達が見当たらない静かな廊下を歩く。
後ろを歩くペパー君が大人しいのが気になるなぁ、大丈夫かな。
「A」
『うん？何、うわ怖いかおっなに！？』
「……オレから離れてったりしないよな」
『また言ってる。
離れるわけないでしょ、君は大事な幼馴染だし』
「やくそく、したもんな？」
『してなくたって傍にいるけどね。
…もう、変なペパー君だなぁ心配なの？』
足を止めて振り返れば少し俯いて眉を寄せるペパー君がいる。
不安になるような事したっけ、あーピーニャ先輩と仲良くしてたからか。
『全く困ったちゃんはどっちだか。
ほらその無理に切ったガタガタの髪、美容院で揃えてもらお？』
「そんな金もってねーよ？」
『そこは任せて、ペパー君に喧嘩売った子達から巻き上げる』
「カツアゲちゃんじゃねーか！やめとけ！？」
『ふっふっふ、バトル特待生を怒らせるとどうなるか思い知らせてやるわ！』
「…っはは、なんだいつものAだなぁ」
『え、当たり前でしょ？ゾロアじゃないよ？』
「そこまで疑ってねーよ」
やっと笑ったペパー君の手を取って、いじめっ子達を探すために校内を歩く。
ざっと絡んできた子達を数えて500円ずつくらい貰えばお金も溜まるよね、あれ私ほんとにカツアゲちゃんだな？
『ペパーくんのふわふわの長い髪好きだったのになぁ』
「そーなのか？じゃあまた伸ばそっかな」
『ふふ、なにそれ私の好き嫌いで決めるの？』
「そりゃあAが好きって言うならそうするだろ？
当たり前ちゃんだぜ！」
『いや激重な彼女か！…自分の好きな髪型にしていいんだからね？短いのも似合ってるよ』
「…前から思ってたけど、サラッと褒めるよなぁAって」
あんまり自覚ないけど、確かにペパー君のことはよく褒めてる気がする。
いやぁ可愛くてついね！愛でる気持ちが溢れるんだね！
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ユキワラシ(プロフ) - ﾁｬﾝさん» コメありがとうございます！最高だなんて大変励みになります。今後もお楽しみいただけると嬉しいです！ (2023年1月4日 17時) (
レス) id: c5899b6e8a (このIDを非表示/違反報告)
ﾁｬﾝ - 最高ですありがとうございます大好きです！ (2023年1月3日 3時) (レス) @page45 id: 20137c8c3d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ユキワラシ | 作成日時：2022年12月16日 11時
