Magic 16 ☆ ページ16
「はぁっ…はぁっ…」
いや全然減らんやん…何この数。
かなり減ったとはいえ一人で相手するのにはやはり無理がある。
「くそっ」
脱げかけたニット帽を被りなおし、また鉤爪を構え飛び出す。
淡く青い光をまとう鉤爪は異形の姿の魔物たちを薙ぎ払っていく。魔物は奇怪な声を上げながら消滅する。
目の前にいた最後の魔物を払ったその刹那、突然前に現れた巨体が行く手を阻んだ。
「っ!!」
巨体はバカでかい腕を振り上げ、こちらに向かって振り下ろす。ガードしなきゃと頭では思うが、攻撃態勢から守備態勢に戻すのには少々だが時間がかかる。その間にぺしゃんこだ。
「やば____」
__い。言い終わる前にドゴーンという鈍い音が辺りを包む。痛々しい音が響くが俺は__無傷…
ゆっくり顔をあげると、大きな岩が俺を包み込み、巨体の拳を遮っていることに気づいた。その岩はぼろぼろと崩れ落ちていく。視界が開け、唖然とした顔で立ち尽くす俺の左右から、白色の髪と黄色の服が巨体に向かって飛んでいく。どう見てもきょーさんたちではない。誰か別の…
「やっほ〜!!」
誰かが俺の肩を軽く叩く。俺はこいつの声を知っている。こいつは…こいつらは__
「…にこにー…!てめーら…やっと…」
「ちょっと手間取っちゃってね。にしてもどうしちゃったの、珍しくやられてて…あ、いつもか」
「おい」
まあそれはそうと、と先程俺が向いていた方を指差す"にこにこに"、通称にこにー。
俺も指先を追って同じ方向を見ると、そこにいたはずの巨体は消滅している。そのかわりに、先程見た2人がこちらへと歩いているのが目に入った。俺と目があった黄色パーカーのやつは、にっと笑って持っていた剣を鞘に収める。白髪に軍服の女性もそれに続いてダガーを背中に戻す。
「おいよに…べいちゃんか」
「久しぶりらっだぁ!」
「お久しぶりです」
黄色いパーカーの彼はおいよ。そして白髪のクールな彼女はイナズマベイタ、通称べいちゃん。
彼らは天界軍ら民第一近接隊の中でもトップの力を持つと聞く。とりあえず強いらしい。
「あ、こばこだもこっちおいでよー!」
にこにーが叫ぶと、足元の地面がぼこっと持ち上がり、人間の姿に変わって俺の大好きな彼が現れた。
そのあとの展開はもうお分かりだろう。
その後俺たちは別れ、俺はどこかにいるであろうAのもとに一度戻ることにした。
ーーー
文字数嫌い。
更新遅れました……すみません…
ごめんよメロちゃん…
39人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
メロディ(プロフ) - Arty(もとYngve)さん» お久しぶりです〜!ありがとうございます!そういって頂けて嬉しいです〜!2人で頑張りますのでこれからも度々覗いていただければ嬉しいです! (2019年6月18日 17時) (レス) id: a4970b1a29 (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 久しぶりに拝見させてもらいました! 表現がとてもきれいで参考になります!頑張って下さい! (2019年6月18日 16時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 雪那々さん» いえいえ!そしてまた今回もよかったです!世界観がしっかり表現されていて凄いです! (2019年5月5日 7時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
雪那々(プロフ) - Arty(もとYngve)さん» ありがとうございますー!そう言ってもらえるとすごく嬉しいです…! (2019年5月4日 14時) (レス) id: 6aeb77ce64 (このIDを非表示/違反報告)
Arty(もとYngve)(プロフ) - 今回の更新もまた素敵でした!表現が綺麗でひきこまれました!ありがとうございました! (2019年5月3日 20時) (レス) id: 7260ef769b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:メロディ、雪那々 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/merodexi032/
作成日時:2019年5月3日 14時