佐藤さん、これが修羅場です ページ36
*
前回のあらすじ。
塩見さんいた。
以上。
そーまくんと2人であわてて木の陰に隠れた。
ここなら塩見さんからは見えない。
修羅場。
その言葉は2つの意味を持つ。
1つは漫画家の締め切りギリギリの状態。
そしてもう一つは、
異性同士の気まずい状況である。
「そーまくんっ、やばいよ、修羅場だよどどどどうしよう」
斉藤「落ち着いて!?むこうには気づかれてないから、とりあえず様子見よう」
入り口に立つ塩見さん。
塩見さんは、前髪をちょいちょいといじったり、きょろきょろしたりと、どこかそわそわした様子だった。
斉藤「なに、どういうことなの…?」
「あれは梅原待ってるよ、ぜったいそうだよ」
なぜかすごく確信が持てた。
斉藤「ってことは、ついに告白……!?」
「ってことだね……」
私としてはかなり複雑な気持ちだった。
形式上、私の恋人は梅原だけど、塩見さんと梅原の間に、何か言葉では言い表せないような関係があるのが引っかかる。
梅原は_________ちゃんと断ってくれるのだろうか。
斉藤「あっ_________梅ちゃん」
「……来た」
梅原「_________待たせた。ごめん」
塩見「ううん____いいよ、来てくれてありがとうね」
びゅう、と風が吹く。
塩見さんの黒くて綺麗なロングヘアがふわっと靡いた。
横顔も美人の塩見さん。
そんな塩見さんの前に立つ梅原。
恋人の私がいうのもおかしい気がするけど、なんだか2人はすごくお似合いだった。
少し胸が痛くなる。
梅原「_________要件は?」
塩見「_________長くなるかもしれない」
梅原「____わかった。好きなだけ話せ」
2人まで距離があるけど、私たち以外に公園には誰もいなかったから声がちょうどよく聞こえる。
それが、ある意味私の緊張を際立たせた。
塩見「裕一郎、私ね」
ごくり、と喉がなった。
時間が止まったような感覚。
そーまくんも息を飲んで塩見さんと梅原を凝視している。
梅原も同様に、真剣な眼差しで塩見さんを見つめていた。
塩見さんが口を開いた。
塩見「_________持病が悪化したの。私_________あと1年ちょっとで死ぬ」
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めろんぱん(プロフ) - 彩香さん» コメントありがとうございます!続編書きましたのでぜひ見てください! (2019年5月6日 16時) (レス) id: 72163900ba (このIDを非表示/違反報告)
彩香(プロフ) - すごく切ないシーンで止まってる!>_<ぜひ更新おねがいします(^^)! (2019年5月3日 23時) (レス) id: ca72bf60c8 (このIDを非表示/違反報告)
まぼたろ(プロフ) - めろんぱんさん» 日替わりいいですよね…!今日は誰だ?!っていうドキドキ感がすきですw はい!!たのしみにしてます!! (2019年4月4日 15時) (レス) id: dc9d49e9f1 (このIDを非表示/違反報告)
めろんぱん(プロフ) - まぼたろさん» 日替わり作ってみたかったんです笑 できる限り早く作るので待っててくださいね!これからもがんばります! (2019年4月4日 14時) (レス) id: 609d647ec0 (このIDを非表示/違反報告)
まぼたろ(プロフ) - 3期!日替わり!めっちゃ楽しみです!笑 これからもがんばってください!!! (2019年4月4日 13時) (レス) id: dc9d49e9f1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろんぱん | 作成日時:2019年2月1日 16時