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夢主side
森さんに「はいはい君達仲良くしてね」とストップをかけられた私は太宰くんを殴ろうとする手を止める。
そして制止をかけた手のまま森さんは不貞腐れているエリスちゃんの方へ向いた。
森「エリスちゃ〜ん、パンじゃなくてもケーキがあるからこっち食べない?」
エ「……イ!!ヤ!!!よ!!!
もう私胃袋がAの作ったパンの形にへこんでるわ!!!」
『えげつないですね』
………うーんそれにしてもなかなか納得しないなエリス嬢。ケーキより私のパンがいいなんて嬉しいけど。()
私がそう思っていると、エリス嬢は突然太宰君の方へ向く。
エ「……そうね……
…………ダザイ」
エリスちゃんはじとりと太宰君を見た。
太「………何でしょう?
…いえ、パンを勝手に食べた事は謝りますよ?すみません」
そう無気力に謝る太宰君にエリス嬢はため息を吐いた。
エ「…ダザイ、貴方は____
____"乙女心"という物を分かってないわ」
そう告げられた太宰君の顔に疑問が浮かぶ。
太「…乙女………心………ですか?」
エ「そうよ。私は謝罪じゃなくて、きちんとAのパンを持ってきて欲しいの」
『………それは普通の物欲では』
エ「Aは黙ってて
…だからね、ダザイ
本当に私に申し訳ないと思ってるなら_____」
太「………はい」
太宰君は嫌な予感を感じながら頷く。
森さんは「ふふ」と微笑む。
…なぜか私は悪寒がしたが気のせいだと思う。
エリス嬢は息を吸い込んだ。
エ「_________Aの家に行ってパン作りを学んできなさい!!!!!!!」
エリス嬢の声が部屋に反響した。
『……………………………ん?』
エ「それができるまで家に帰っちゃダメよ、ダザイ」
太「え"」
『っちょ、ちょっと待ってくださいそれはつまり太宰君がうちに泊まるって事_______』
エ「そうよ!
がんばってね!!!」
『いやあのちょっと待』
エリス嬢はにこにこしながら私と太宰君を首領室の外に押しのけた。
ばたん、と扉が閉じられる。なんなら鍵をかける音も聞こえた。
『……………太宰君』
私はにっこりとしたまま太宰君の方を向く。
太「…………はい………」
震える太宰君に私は銃を掲げながら告げた。
『死ぬ気でやれよ?』
_________こうして私と太宰君の怒濤のクッキング週間が幕を開けた。
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檸檬の奇声 - この作品めちゃめちゃ面白いっすね。文才凄いし、めちゃめちゃ好きです!リクエストいいですか?えっと、夢主ちゃんとエリス嬢のふわふわしたお話を書いてもらえないでしょうか?それっぽいのでも全然OKです。お願いします。更新頑張って下さい!長文失礼しました。 (2023年4月7日 7時) (レス) @page18 id: 747b96ead4 (このIDを非表示/違反報告)
めろ。(プロフ) - hikageさん» わ〜!!ぜひぜひこんな作品で良ければ!!! (2023年2月27日 21時) (レス) id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
hikage(プロフ) - 誤字です。(言葉の使い方怪しいです(>_<)長文失礼しました。)) (2023年2月19日 23時) (レス) @page1 id: 7b939c23ea (このIDを非表示/違反報告)
hikage(プロフ) - この作品を参考に作品を作ってもよろしいでしょうか?クッキーを題材に文ストを作りたかったんです!めろ。さんの作品はいつに増してもいいものです♪(言葉の使い方怪しいので長文失礼しました。) (2023年2月19日 23時) (レス) @page1 id: 7b939c23ea (このIDを非表示/違反報告)
眠いちゃん - 続き待ってます!✨ 面白いです! (2023年2月17日 21時) (レス) @page18 id: acdc06f415 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:めろ。 | 作成日時:2022年9月24日 18時