自分の立場 ページ40
涼介side
A「涼介…？」
涼介「…うん。」
思ってたよりも早く用事が終わって、
Aを迎えに、会いに来てみれば…
血の気が引くほど焦る光景を見てしまった。
人魚の姿になったAが、男らに連れて行かれそうになってたから。
助けに行こうと思ったけれど…変装しててもバレない可能性があるわけではない。
バレたら大変なことになる、
事務所やメンバーに迷惑がかかる、
自分の立場を考えた結果が、警察を呼ぶフリだった。
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Aの足が完全に乾くまで、岩陰に隠れていた。
乾き切るまで、特に会話のない沈黙。
口を開いたのは、Aの足が乾き、日が沈みかけていた時だった。
涼介「…A。」
A「んー…？」
涼介「何度も聞くようだけど…ほんとに、一緒に来るのか？」
A「当たり前。」
夕日に照らされる綺麗な横顔、
綺麗な瞳は…微かに潤んでいるように見えた。
涼介「…なに考えてる？」
A「別になにも。…私には、、もう涼介しかいないってだけ。」
潤んでいたのは気のせいじゃなかった。
Aの瞳から、大きな涙がボロっとこぼれ落ちた。
A「また人魚であることが人間に見つかったら…私、今度こそ終わりだと思う。
もう二度とここで、涼介に会えなくなるより…
人魚としての掟を破ってでも、涼介と一緒に行きたい…。」
” 人魚としての掟 “
それはきっと、海から離れた人魚がどうなるかということだと思う。
けどAに聞いても答えてはくれなかった。
掟を破った人魚の結末を…数時間後に知ることになる。
それじゃ遅かったんだ…＿＿＿＿＿。
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バンッ＿＿＿＿＿
涼介「じゃ…出発するよ。」
A「うんっ、凄いね…初めて車に乗ったよ〜。」
日没後、Aを車に乗せた。
初めての車にウキウキしてるのが可愛くて、助手席に乗せてあげたかったけど…
東京に戻るまでに時間がかかる。
パパラッチとかに見つかったら大変だから、後部座席に乗せた。
こんな時でも自分の立場考える俺が…バカだった。
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kaori asa(プロフ) - 最高ーっ！です。気付いたらタオル握り締めて画面を必死にスクロールしてました。ありがとうございました。 (2019年9月24日 6時) (
レス) id: 89ca319f3b (このIDを非表示/違反報告)
KNN☆(プロフ) - なんでだろう。目から雫が落ちてくる...夢主ちゃん可哀想だけど、なんだか、表現しきれないぐらいの想いを持って死んだのかなって思った、これからの続編みたいなやつ書いたら面白いと思います。とても面白かったです。 (2018年7月17日 20時) (レス) id: b591646d2a (このIDを非表示/違反報告)
rhythm♪ - 泣きました！とても感動しました！！くるすけさんの作品とっても大好きです。これからも頑張ってください！！応援してます！！ (2018年2月9日 15時) (レス) id: d0ee879122 (このIDを非表示/違反報告)
さな(プロフ) - この作品何回も繰り返し読んでいるんですけども、本当にいいお話で、毎回毎回涙してます！！ この人魚の生まれ変わりとかの話って書いてくれたりしませんか？？ くる助さんのお話大好きです。これからも応援してます！！ (2018年1月19日 23時) (レス) id: 7ce3edd3fa (このIDを非表示/違反報告)
涙もろ子さん - 涙が止まりません ほんっとに涙が止まりません…。これからも作品作り続けて下さい！ (2017年10月9日 1時) (レス) id: 2bf35c0a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：♪くるすけ♪
| 作成日時：2017年6月5日 20時
