Sweetheart is Mermaid＊Ryosuke

温度(1) ページ32

Aside









涼介「…すぅ…、ん…。」

A「…。」









涼介…ありがとう。









・









・









・









・









・
ハジメテを…涼介にあげることが出来て、

涼介が…私のハジメテを貰ってくれて、









凄く嬉しかったよ。









本当は、かなり心配してた、、

途中で変わってしまったら…って。









だけど、そんな心配が無くなるくらい

夢中になってしまってて、









痛くて痛くて…今までで1番辛かったけれど、

今までで1番…胸がいっぱいになるぐらい、嬉しかった。









全てが涼介に満たされるような感覚に、

今までで感じたことのない溺れてしまいそうな感覚に、

途中から、痛みとは関係ない涙が溢れてきた。









・









・









・
最後の最後まですることが出来た。









それが1番安心できたこと。









涼介に不安を持たせるような目に遭わなくて良かった。









けどね…私にはそれ以上に心配だったことがあったの。









A「っ…は…、ぅっ…ｯ、かは…。」









良かった…涼介が寝てから症状が出てくれて。









涼介に…一緒に東京に来て欲しいって、言われて…

私…凄く嬉しかったよ…？









けどね…ごめん、それは無理なんだ＿＿＿。









・









・









・









・









・









・









・
人魚は＿＿＿＿＿生まれついた海から、、離れることが出来ないから









1日はもちろん、


半日だって海から離れることが出来ない。









離れたらどうなるかなんて…私も知らないけど、

現時点で呼吸が苦しくなってる。









もしこの先…ずっと、ここに、涼介のそばにいたら…私はどうなるかな。









何百年と生きてきた人魚でも息絶えちゃうかな…？









＿＿＿＿＿涼介の隣で死ねるなら…全然良いけどね、









A「っ…涼介…ご、めん…ｯ。」









私は＿＿＿＿＿









やっぱり涼介の隣に立てる資格がない、、。









涼介の隣で生きる使命はない、、。









・









・









・
A「っ…ばいばい…。」









眠る涼介の頬を撫で、

小さく開いた唇にキスを落として、

荒くなった呼吸を整えながら…









その場をあとにした＿＿＿








・

温度(2)→←キミのハジメテ(3)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す