【マギ】取り合いばかりの短編集！？

スパルトス　ジャーファル　この二人が飲み比べ ページ41

ジャ「全くシンは……」

何度いっても無駄だとはとっくに分かっている。
だが、もう少し!
もう少しくらいは気を付けてもらいたいものだ。

ジャーファルはある酒場に足を進めながら頭でそんなことを繰り返していた。



ことは数十分前。

仕事場にシャルルカンが駆け込んできた。また邪魔しに来たかと思ったらそうではなく、

─…王サマどこです？
シン?シンなら執務室ですよ
─そうですか。ありがとございます

必要最低限の会話を済ませるとさっさと退室していった。

故に気にせず仕事を続けたが、少しして気づく

待てよ、あいつがシンを探す理由と言えば。

…飲みに誘いやがったな、シャルルカン。

怒りをインクの中に滲ませながら、全ての書類(よく見るといつもより筆圧が強い字で構成されていた)仕事を片付け、今に至る。
賢明な皆様なら状況は把握できるだろう。


周囲が喧しい所になってきた。
ここだろう、と目星をつけた酒場の前で足を止める。

そこに入ろうとした刹那、

スパ「ジャーファルさん？」

同僚と鉢合わせた

ジャ「おや、スパルトスなぜここに？」

スパ「シャルルカンが潰れた故運んでくれとピスティに頼まれて。」

ピスティも共犯だったのか

ジャ「……シンも一緒でしょうね」

二人はやれやれ、と溜め息混じりにその酒場に入った

中には案の定、沈酔した二人。

店員の話では、樽を追加した直後に潰れたらしく、脇にはまだ酒の詰まった樽があった。

ジャ「あーあー勿体無い」

スパ「分量を考えて飲めと言うんだ、こら。」

シャルルカンの頬をぺちぺちと軽く叩きながら文句を言うが、彼が起きる様子はない。
それはともかく…と二人は樽へ目をやった

開けちゃった樽は他の客には出せないから、飲んでもらえるとありがたいと店員に言われた。

二人は顔を見合わせてから、今しがた担いでいた者を肩から下ろし、一つの長椅子に腰を下ろした。

ジャ/スパ「「…後始末ってことで」」

スパルトス　ジャーファル　２　この二人が飲み比べ→←白龍　青舜　２　問題提起は勿論白瑛です

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