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「目黒、美咲ちゃんと付き合ったよ」
ドキリとした。
そうだろうと頭では分かっていても、実際言われてしまうと現実味が増してしまって、どうしたって簡単には整理がつかない。
「……それを、わざわざ？」
気にしてないふりを装っても、動揺しているのは自分でも分かる。
「…目黒の事どう思ってる」
「…どうって、」
「まだ、好きだよね」
「…どうしてですか」
「いいから、答えて」
どうしてそんな事、渡辺さんに言わなきゃならないの。
…今更そんな事聞かれても、困る。
「…渡辺さんには、関係ない」
「関係ないけど、放っておけない」
どうして今になって、気にかけたりするのだろう。
あの時、まるでそんな態度見せなかったくせに。
罪悪感からか、それとも、元々渡辺さんは根が優しい人なのか。
どちらでも、いいのだけど。
…なんていうか。
「…不器用」
聞き逃すまいと私の口元に集中していた目が、一瞬険しくなった。
「…目黒が？」
「渡辺さんが」
目を逸らし不服そうな顔で「…そうかもね」と呟くと、気が抜けたように表情が柔らかくなった。
「好きです」
あんなに聞こうと必死だったくせに、分かっていた、みたいな顔で、私の言葉に反応する事はない。
「でも、それだけじゃどうにもならない事もあるんです」
半年経った今でも会いに来てくれないかと期待してしまうほど、美咲ちゃんと笑い合う彼を想像すると息が出来なくなってしまうほど、私はまだ、彼の事が好きだ。
だけど、キレイでいるのはこの気持ちだけで。
我慢し続けて募ったものは、自分を嫌いになるための材料としては充分過ぎてしまう。
そして、唯一縋れるはずのキレイなこの気持ちは、脆くて弱かった。
そんな私で、彼とどう向き合えばいいのかなんて、分からないから。
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バンビ(プロフ) - 弥生さん» 弥生様、コメントありがとうございます。こんなめめが想像出来過ぎて私も苦しいです。笑 最新作の照君も、どうぞよろしくお願いします。 (2022年4月26日 20時) (
レス) id: 3e6ac61619 (このIDを非表示/違反報告)
弥生(プロフ) - シリーズ楽しく読ませて頂いてます。この作品のめめがめめ過ぎて苦しー！ってなりました。最新作も更新を心待ちにしています♪ (2022年4月26日 17時) (レス) id: 7916499826 (このIDを非表示/違反報告)
バンビ(プロフ) - ねこさん» ねこ様、コメントありがとうございます。最後まで読んで頂き、ありがとうございました。 (2021年11月21日 22時) (レス) id: 7af38d1460 (このIDを非表示/違反報告)
ねこ(プロフ) - すごく素敵なお話で大好きでした。完結おめでとうございます^_^ (2021年11月21日 22時) (レス) @page44 id: b63bd495ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：バンビ
| 作成日時：2021年10月16日 18時
