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「ここがこの前話していた甘味屋さんなんだけど.....」

『へぇ〜、こんな場所にできたなんて穴場ですね。』

名前は呉服屋の若い男、蓮と新しくできたという甘味屋に来ていた。2人は外の長椅子に座って注文すると、いろんな話をしていた。そして、注文していた菓子が届いて嬉しそうな声をだす名前にだらしない表情を浮かべる蓮。そして、ずっと聞きたかったことを名前に問いかけた。

「あの...名前さんは紅丸とは、その...どう言う関係.....?」

『紅丸君とですか?』

名前はそんなことを今まで聞かれたことなかったのでふと考えた。幼い頃からそばにいた友達のようで兄のような存在。ぶっきらぼうで分かりにくいが人を思いやる気持ちは強い。10年以上以上一緒にいるが、紅丸という存在がそばにいないことはなかったなぁと思い返しながら菓子を食べていると、横に座っていた蓮が名前に距離を少し縮めて近づいた。

「あ、あの...名前さんの事をは、初めて会った時から...そ、その...お慕いしています.....」

真っ赤な顔でそう告げられた名前はまさか告白なんてされるとは思わなかったのか驚きと恥ずかしさで少し顔を赤らめた。

「その...紅丸とはただの幼馴染の関係なら...お、俺と...恋仲に...「おい。」.....!!」

『へ?紅丸君?どうしてここに?』

「.....帰るぞ。」

そう言われると手首を掴まれて無理矢理立たされたと思うとぐいぐいと力強く引っ張られ、少し引きずられるようにして歩くようになった名前は焦って紅丸を呼び止める。

『ちょっ...ちょっと待って?今、蓮さんと話して...「あぁ?なんだよ、話って。もう菓子は食ったんだろ?ならもう終いだ。」...なっ!?』

無理矢理帰らせようとする紅丸に困り果てる名前。告白の返事もせずに帰るのは失礼じゃないのか、それよりも裁縫関係で世話になってるのにこんな失礼な事をしてしまうと関係を悪化させてしまうのではないかと良くない考えがどんどん膨らみ、足で踏ん張ってみるが力が弱い名前がどう頑張っても力が強い紅丸に勝てるはずがない。
すると、後ろから蓮が大きな声で紅丸を呼び止める。

「紅丸っ!!!!」

その声はなんだから覚悟を決めたような声色だった。紅丸はピタリと足を止めるとゆっくり振り返った。その険しい表情を見て一瞬、覚悟が鈍りそうになったが呼び止めてしまった以上は言うしかないと思い、ビシッと背筋を正すと紅丸の元は足を歩めて目の前に立った。

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sun(プロフ) - ゆ - さん ありがとうございます^^不定期更新ですが頑張ります! (2021年1月25日 21時) (レス) id: d64509f038 (このIDを非表示/違反報告)
- 続き楽しみにしてます!!無理ない程度に頑張ってください!! (2021年1月20日 22時) (レス) id: 0885cf56a4 (このIDを非表示/違反報告)
sun(プロフ) - 申し訳ありません。外しました、ご指摘ありがとうございました。 (2021年1月14日 2時) (レス) id: b6ed430f0b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:sun | 作成日時:2021年1月13日 13時

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