【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ35)

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アフロヘアーはビション・フリーゼに似てるZ② ページ35

『お花見の時も居た？私がホラー映画見て騒いでた時も？』

うわ、全然気が付かなかった…

終さん、別に地味じゃないのに無口で喋らないからか、存在感が薄いのだ。

あの沖田さんに一目置かれる程、めちゃくちゃ強いのに。

「………」

『怒ってない？そう…』

彼の様子を見る限り怒ってはいないようで、私はホッと胸を撫で下ろした。

静かになった(いやいつも静かなんだけど)終さんをよく見ると…

「……ZZZ」

『あれ？終さん？終さーん！？』

寝てる！？ここで！？

ここだと直射日光が当たるから日焼けしますよ！？口布してて日焼けすると大変ですよ？
と鼻ちょうちんを出している終さんを慌てて起こす。

目を覚ました終さんは、目を擦ってパチパチ瞬きをしている。

こうして見ると、寝起きの子供みたいでちょっと可愛い。

ぐぅ～

と、突然盛大にお腹の音が鳴って思わず目の前の終さんを見つめると、気まずそうに目を逸らした。

『……お腹すいてるんですか？』

「………」

こくり、と頷いた終さんに『あ、そうだ！』と声をかける。

『終さんも一緒に食べませんか？どら焼き』

今日の自分のおやつにって、老舗のどら焼きを買っておいたのだ。

『他の隊士には内緒ですよ～』

私は彼の手を引いて歩き出す。

ふと、終さんが私の隊服の袖を引っ張った。

何だろう？と思って振り返ると、彼は私が片手で持っている洗濯籠を指さし、それから自分を指さした。

『あ、籠、持ってくれるんですか？ありがとうございます』

また頷いた終さんに、私は籠を渡してお礼を言う。

この洗濯籠、隊士の服とかを纏めて干す用にちょっと大きくてコレだけでも重いから、結構ありがたい。

洗濯場に籠を置きに行ってから、私は終さんの手を引いたまま自分の部屋に向かった。

『どうぞ、座って下さい』

部屋に入って座布団を出すと、終さんは物珍しそうに周りを眺めて、それから慌てたように座った。

そういえば、彼を部屋に招くのは初めてかもしれない。

『じゃーん！と〇やのどら焼きでーす！』

座布団に正座している終さんの目の前に、どら焼きが2つ乗ったお皿を置いてあげる。

『今、お茶も入れますね～緑茶で良いですか？ほうじ茶派？玄米茶もありますよ～』

「……」

ビシッと緑茶に指をさした終さんは、ソワソワした様子で私のほうを見る。

『お茶入れるだけですから、手伝わなくても大丈夫ですよ』

その様子がお手伝い待ちの子供みたいで、思わず笑ってしまった。