【銀魂】真選組監察方の紅一点②【山崎退成り代わり】 (ページ22)

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お掃除のお時間ですご主人様④ ページ22

なんだ、対して強くなかったな…

そう思って、今までずっと傍観していた4人目の男に向き直る。

ずっと喋らなかった、無口なモブDである。

口元を布で隠しているから分かりづらいが、既に気絶している攘夷浪士3人よりは若い印象だ。

戦う意思がないのかと思っていたけれど、そうじゃなかったらしい。

男は刀を抜くと、そのまま瞬時に間合いを詰めてきた。

…速い！！

繰り出される攻撃を何回か受け止めて、私は思った。

『(終さんみたいに無口なやつが居るとは思ってたけど…コイツ…用心棒か何かか？)』

他の3人より圧倒的に強い…！！

先程とは違って、こちらは防戦一方だ。
攻撃を仕掛ける隙が見当たらない。

何だ？
終さんも、某鬼退治漫画の冨岡義勇さんもそうだけど、無口キャラは強くなきゃいけない鉄則でもあるのか？

無口＝最強みたいな？羨ましいわ！！

これは、相手の間合いから一度離れなければ…

と、強い一撃を受け止めた瞬間、バキッと嫌な音がした。

『あ゛…』

モップ折れたァァァ！！
たまさんと一緒に選んだモップなのにィィィ！！

正面から受けた攻撃の勢いを殺しきれなくて、後ろに吹っ飛ばされる。

『やばっ…』

背中に来る衝撃を覚悟して目をつぶる。
ふと、誰かに抱きとめられる感触がして、私は目を開けた。

「やれやれ、やっと現れたでござるか」

『万斉！？』

私を受け止めてくれていたのは、万斉だった。

私の肩を抱いたまま、彼が告げる。

「鬼兵隊から情報を持ち出して、逃げ出した奴がおってな…拙者も探していたのでござる」

『それがあの男…？』

万斉が頷いた。

……だから、お店に通って来てたのか…と呟く。

「いや、A殿とチェキを撮るのが最優先でござった」

『アホかァァァ！！』

私が言うのも変だけど、最優先事項違うだろ！？

「それから…」

スッ…とサングラスの奥の瞳が冷たい光を宿したのが、私にもわかった。

「彼奴、拙者のA殿に色目を使っていたのでな」

斬る。と万斉が剣呑な雰囲気を醸し出す。

ちょっと待て色目ってどこが！？
あと私お前のじゃねーから！！