あんぱん捕物帳*其ノ四 ページ39
さて、土方さんたちが来るまでの時間稼ぎ…
と思っていたんだけど、あっという間に終わってしまった。
私が真選組に応援を要請している間に、殆ど万斉がぶちのめしたからなんだけど。
私は楢崎幸を相手にしていたのだが、
やたら地味顔女とか幸薄女とか煽ってきたので、顔面を容赦なくぶん殴ってやった。
美人だからって調子こいてんじゃねーぞ性格ブス!!
おっと、口が悪くなってしまった。
あと私は料理に毒を入れたりして食べ物を粗末にする奴が大嫌いだ。
万死に値する。
「あ、アンタ、真選組のくせに…なんで鬼兵隊なんかと手を組んでるんだい!?」
『は?そんなの……私が聞きたいわボケェェェ!!』
「ギャアアアアア!?」
私は手に持っていた肉じゃがの皿を楢崎幸の顔面に叩きつける。
テメェで作ったんだからテメェで責任取って食えやァァァ!!
彼女の口に肉じゃがを突っ込んだ。
…あ、気絶しちゃった。
あと、別に鬼兵隊と手を組んだつもりはない。
私は私の仕事をしただけで、勝手について来たのは万斉である。
「A殿〜弟の…カップ麺みたいな名前の奴を捕まえたでござるよ」
『鈍兵衛ね』
万斉の弦でぐるぐる巻きにされた弟が、引きずられながら叫ぶ。
「オイ姉貴どうなってんだよォ!?何なんだコイツら!?」
ごめんな?お前の姉貴、気絶してるよ。
私の横で。
「ああ無理に動かないほうが良いでござるよ。首が落ちても拙者は責任取れない故」
無理やり動こうとした鈍兵衛は、ワイヤーにも等しい鉄の弦が首にくい込んだことで、自分の首が地面に転がるところでも想像したのか…
あ、気絶した。
姉弟揃って気絶するなんて、仲が良いな。
52人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひゅーまん - 山崎退は出てこないんですか? (3月31日 19時) (レス) @page10 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めぐりずむ | 作成日時:2021年7月21日 17時