張り込みにあんぱんと牛乳は欠かせない ページ27
※まァ、あんぱんと牛乳出てこないんですけどね!!
※勝手にボロアパート&部屋にベランダがある事にしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
『……思ったんだけどさァ…』
私は目の前に正座している男を睨みながら、前々から思っていたことを口にする。
『鬼兵隊って暇なの?』
「忙しいでござるよ」
『じゃあなんでここに居るんだよ!!』
開始早々、全力でツッコミを入れてしまった。
…ちゃぶ台ひっくり返すのだけは耐えた。
「A殿に会いに来たでござる」
『こっちは仕事中なんだけど!?』
鬼兵隊何してんの!?
誰かコイツを回収しに来い!!
現在私は、
とある攘夷組織から金を強奪し、逃走しているという男…の姉を見張っている最中だ。
つまり、張り込みというやつである。
組織にも真選組にも追われる身となった男、
"楢崎鈍兵衛"(カップ麺みたいな名前だな)は必ず自分の姉の所に逃げてくるだろう…というのが、土方さんの見解だった。
今回の私の役割は、奴の姉"楢崎幸"の監視及び護衛である。
そして私は張り込み調査のため、その姉が経営している居酒屋の向かいにあるボロアパートを借りているのだが…
調査を開始して数日、
当然のように部屋にあがりこみ(ベランダから入ってきた。住居不法侵入だ)、
何処から持ち出してきたのか茶をすする目の前の男、河上万斉を睨む。
コイツは鬼兵隊、幕府に仇なすテロリスト集団の1人だ。
なんでそんな奴が、私が借りたボロアパートの部屋で呑気に茶をすすってるのかって?
知らねーよ、むしろ私が知りたいわ!!
テロリストってだけでも十分指名手配犯なのに、
ストーカーに加え、住居不法侵入。
よし、しょっぴこう。
今日という今日は、手錠(ワッパ)かけてしょっぴいて、このストーカー野郎とはおさらばだ!!
そう思って立ち上がろうとした私を、万斉が引き留めた。
「A殿も、茶をどうぞ。茶菓子もあるでござるよ」
ちゃぶ台の上にお茶とお茶菓子を置かれて、思わず座り直す。
『こ、これっ…!!某有名店のいちご大福っ…』
最近、テレビでも話題になっている和菓子だ。
並ばないと買えないやつである。
『……買ってきてくれたの…?』
「A殿、甘いもの好きであろう?」
『ぐっ…』
好きだ。スイーツは和菓子、洋菓子問わず何でも好きだ。何ならフルーツも好きだ。
私は、可愛らしい&美味しそうな見た目のいちご大福の前に屈したのだった。
こしあん派かつぶあん派か、それが問題だ→←花見酒も程々にしないと後々後悔する
52人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひゅーまん - 山崎退は出てこないんですか? (3月31日 19時) (レス) @page10 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:めぐりずむ | 作成日時:2021年7月21日 17時