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ut「なあ、一個確認なんやけどさ。Aさんって立場的に俺らと同じ幹部やんな？」
rbr「おん。今まで一緒に国支えてきた仲間やで。」
zm「どないしてん今更。」
ut「いやぁ、したら城内に個室があるって事やん？態々帰宅すんの珍しいな思って。」
この2週間程度彼女の行動を観察していた。
彼女は正に軍人然としていて、良く言えば厳格、悪く言えば全く隙がない。
一応は僕が司令官なので最終的決定権は此方にあるのだが…正直彼女の仕事が完璧な為、意見が割れる事などなかった。
冒頭の通り、１つ気になることも出来た。
トントン顔負けな手腕でもって膨大な量の仕事を捌いた後、彼女は毎晩城下町に姿を消すのだ。
ut「さり気なくチーノに聞いたけど曖昧やし！なんなん、もしかして恋人でもおるん？」
zm「いや、誰も居らん家ずっと放置するのが嫌なだけやろ。」
rbr「A綺麗好きやし、掃除せんまま放ったらかせんのやろ。」
ut「あ、実家がある感じ？Aさん以外の家族はおらんの？」
なんとなしに呟いた僕の言葉が、談話室に響く。
rbr「親はあいつが小さい頃に死んでる筈やで。兄弟も居らん。」
zm「……大先生まさか…家にワンチャン狙いに行くつもりちゃうやろな。」
ut「いやぁ流石ゾムさん！って言いたいんやけど、僕にあの完璧美人をどうこうするのは無理な気がするわぁ。」
rbr「まぁ間違いなく門前払い食らうやろうな！」
ut「なんやねんロボロお前、嬉しそうに言いやがって。」
わいわい、がやがや。
その後も取り止めのない話題で3人は盛り上がる。
身のない会話でゲラゲラ笑い、話題が二転三転するのは僕らの中じゃ日常茶飯事だ。
さっき。
彼女の家族の有無を尋ねた時。
一瞬だけ2人から緊張したような空気を感じ取った気もするけど……ま、ええか。
___
ut「あれ？灰皿どこやった？」
基本喫煙室で済ますが、今晩は部屋でゆっくり吸いたい気分だった。
しかし肝心の灰皿が見当たらない。
いつもデスクの上に置いてんのに、おかしいな。
ガサガサと書類をひっくり返すが見当たらない。
ならばと引き出しを開けて、別の物を見つけた。
ut「何やこれ？」
見覚えのない写真立てが３つ。
1枚だけ日に焼けた古い写真が入っており、残りは空だ。
ut「僕とAさんと…誰やろ。」
今より若い2人が写っている写真。
Aさんの笑顔は今より幼く見える。
真ん中で優しげに微笑む髪の長い女性は誰だろう。
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すみれいん(プロフ) - 「かぎかっこ」さん» これからも展開がどうなるのかワクワクハラハラしながら読みたいと思います！ (2020年5月23日 21時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
「かぎかっこ」(プロフ) - すみれいんさん» コメントありがとうございます！視点を隠しながら文章書いてみたかったので考察して頂けるの嬉しいです。"先輩"が結構出張りますが、これからもお楽しみに！ (2020年5月21日 16時) (レス) id: af5934532f (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - ？？？sideと言ったら良いのでしょうか…亡くなってる…え…待って…この？？？sideって…と予想を付けながら現実？になって欲しくないとも思いながら、更新を楽しみに読ませていただいてます。 (2020年5月17日 20時) (レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：「かぎかっこ」 | 作成日時：2020年5月11日 13時
