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気付いたらジホのマンション前に到着

気が重かったせいか、帰り道は凄く早かった


私【わざわざごめんね?ありがと】


ユグォンにお礼を言ってマンションの高層階にあるジホの部屋を見上げる

怯みそうな自分を奮い立たせるみたいに大きく息を吸い込んでジホの部屋へ向かう


ユグ【A!!】


一歩踏み出した瞬間背中から名前を呼ばれて振り返った


ユグ【さっきの話だけど‥】

私【?】


‥話?


頭がジホで一杯で一瞬意味がわからなかった


ユグ【悪足掻き!!】


あ‥


ユグ【これでもかって位、目一杯したらいい、その方が諦めつくから】


背中を押してくれるみたいな言葉が嬉しくて自然と頬が緩んだ


私は大きく2回頷いてユグォンにブンブン手を振りまた歩き出した


うん‥

きっとこんな事くらいで私達の形は変わらない

大丈夫‥きっと


自分に言い聞かせるべく、呪文みたいに繰り返しながらエレベーターに乗り込んだ








玄関の扉の前でもう一度大きく深呼吸して扉をあけた


私【ただいまー!!】


さっき迄の空気を吹き飛ばしたくて、大袈裟な位勢いよく

なのに、中からジホの声はしない

どころか、シーンと静まり返った室内から人の気配を感じない


《?》


違和感を覚えながら静かにリビングに足をすすめると


私【‥寝てるし(苦笑)】


私の鞄を抱きしめたジホがソファーベットの上でスヤスヤ眠ってて

ホッとしたら、お詫びのアイスを思い出して慌てて冷凍庫にしまった


リビングに戻るとベットの真ん中にいたはずのジホが壁に背中をピタリと張り付けて端に移動してた

ジホは大きいくせに何故かいつも、落ちちゃうよ?って位端っこで寝る


隅っこで寝るのが癖なのかな?(笑)


寝室から持ってきたブランケットをそっとかけて、ベットの空いてるスペースに私も横になる


隣のジホに視線を移すとピクリともせず爆睡中

今の内に逃げ帰りたいと思うけど、家の鍵はジホにガッチリ抱きしめられてる鞄の中

鞄を引っこ抜いたらジホがおきちゃいそうでそれは出来ない


返してくれないと帰れない‥(苦笑)


それでもこれ以上は困った事態にならないと思えば心が軽くなる


緊張から解放されて横になったら

次第に睡魔にのみこまれて意識を手放した




ユグォンが言う通り、一時逃れた所で現実からは逃げ切れない

目覚めた私はソレを身をもって知る事になる

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作者名:gyuuuu x他1人 | 作成日時:2015年4月3日 21時

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