検索窓
今日:15 hit、昨日:6 hit、合計:66,469 hit

82 ページ32

ジコ【あのs‥】

私【プ、プリン!!】


沈黙を破り口を開いたジホの言葉を聞きたくなくて慌てて遮った


ジコ【‥は?】


キョトン顔のジホの力が一瞬緩んだ隙に握り締められてた手を引っこ抜いて立ち上がる


私【プリン、食べたい!私、買ってくる】


勢い任せに一歩踏み出した途端に手首がまたも捕まって動きが止まる


ジコ【‥逃げんの?】


チラリと視線を上げたジホと目が合ってそらせなくなった


私【プリン、食べたいだけ‥そんな事しない】

ジホ【‥人質(ニヤリ)】


私の手首を掴んでたジホの手がソファーの横に置いてあった鞄を持ち上げた


私【‥疑り深いヤツ】


鞄から財布を抜き取った私は足早に部屋を出た




真夜中の張り詰めた冷たい空気を吸い込んだら

ドクドク脈打つ鼓動が少し落ち着いた


‥何か羽織ってくればよかった


寒さでブルッと身震いしながらコンビニ目指して歩き出す

体温を守る様に胸の辺りで腕を組みつま先に視線を落としトボトボ足を勧める


【逃げんの?】


さっきジホに言われた言葉で頭の中でリピートされた



逃げらんない‥のか‥



ジホへの恋心にフタをしたのは遠い昔

掘っても掘っても出て来ない様、奥の奥の深い場所にやっとの思いで埋めた

今はソレがドコだったか自分でも思い出せない


ジホに女と言われて嬉しくない訳じゃない

けど、ソレを受け入れたら私は唯一の逃げ道を無くす


ソウルメイトと信じて疑わないからこそのこの関係がなくなったら‥



私【はぁー‥】



考えただけで深い深いため息がでた



【美人さーん、浮かない顔してどうしたの?】



言葉と一緒に背後から肩を組まれて我に返る



気付けばコンビニ前にさしかかってて

暗闇だった夜道が建物の光に照らし出されてる


ていうか‥だ、誰!?

つか、何っ!?


正面を見つめたまま沸き起こった恐怖心で背中がゾクリと寒くなる

びくつきながら恐る恐る視線を向けると

予想外に見知った顔と目が合った


私【‥ユ、グォン!?】


満面の笑みで私を覗き込むユグォンに驚き過ぎて思いの外大きな声で名前を口にしてた


ユグ【ちょっ!!‥声デカイって(苦笑)‥つか、こんな時間に何してんの?】

私【脅かさないでよ‥】


安堵したと同時にドッと体中の力がぬけて、腰が抜けたみたいに地べたに座り込んだ


悪戯だとしてもタイミング悪すぎ‥(泣)

83 ※ユグ→←81 ※ジコ



目次へ作品を作る
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.6/10 (51 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
104人がお気に入り
オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:gyuuuu x他1人 | 作成日時:2015年4月3日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。