彼の異名は戦場の不具合“フィールドバグ”【ブルーロック】

43_運のカラクリ ページ43

《まず初めに、お前ら、



鳩に分を落とされたことがあるか？》

『友達がやっとったな。』

潔「(友達可哀そ…いや違う違う。)」


《あれって最悪だよね。でも、落とされてから気づくんだ。

自分の周りには沢山のフンがあって、頭上には沢山の鳩がいる。》


蜂「これ、なんの話？」

蟻「運…というかフンだな。」


《それじゃあもう一つ。


夏祭りのくじ引きで悪徳店主が一つも当たりを入れてなかったとしよう。

当たらなかったやつは果たして運が悪かったと言えるか？》


『んん？？』

凛「…。」




《運はどこにでも存在するものじゃなく、

“落ちる場所にいる者”にしか舞い降りないという話だ。


そりゃそうだよな。


“偶然”に対する心構えができてないんだから、

“運”は振ってきてから考えたってもう遅いんだ。

その出現を想定して準備し、


いつそれが来ても掴み取れるように己を高め、




その機会が落ちてくる場所を見極めて待つ…。



そんな嗅覚を持つものにしか、運の女神は微笑まない。

いいか、


勝負には運も偶然もあるんだよ。》



“それが理解できない人間は、

勝負の世界においてまだ、


二流だ。”



『二流世一くん。』

潔「なっ！」


『まっ、俺もそこまで知らんかったけど…



ここにボール落ちてくるかも知れへんって、


直感が言ったから俺はそこに行っただけで。




俺はそこにボールが落ちてきても、運とは思わへんかったな。』


《んー…まぁそれは勝手だけど。


15番、潔世一。

視力を尽くしたなら胸を張れ。その先に待つ偶然の結果を受け入れて刻む人間になれ。


真に戦う人間にのみ、運は平等に振り続ける。》


そう、これが、


運のカラクリ。

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