事情を把握した岩本くんは ページ5
(岩本side)
にわかには信じられない情報が佐久間からグループLINEに送られてきて、佐久間に会うために身支度を整えていた俺は、佐久間に頼まれたものを持って家を飛び出して、Aちゃんの家に向かった。
来客用の駐車場に佐久間の車があるのを確認して、インターホンを押して中へ。インターホンに出たのは佐久間だった。ドアを開けてくれたのも佐久間。
岩「あ、おはよ」
佐「はよー！」
岩「Aちゃん、どう」
佐「体調悪いとかじゃないから、元気だよ。あとは見た方が早いと思う」
岩「あ…おう」
そのまま２人でリビングに入ると…パジャマの青年。佐久間より少し小柄なその人は…
岩「…A、ちゃん…」
A「あ、はい、くすのきです…」
紛れもなく、Aちゃんだった。
岩「え、マジでオトコになったの？」
A「みたいです…あ、けど今日だけっぽくて」
佐「ひかる、あいつら戻ってきたら説教よろしく！」
岩「あ、うん、それはもちろんだけど…あ、これ、言われたやつ」
佐「あ、ありがとー！ほら、Aちゃん、服」
A「あ、ありがとうございます！」
そう、佐久間に頼まれたのは、Aちゃんの服。当たり前だけど女物しか持ってないし、なんなら俺らがひらひらふわふわばっかり買ってくるから、男でも着れそうな服を持っていなくて…で、俺のを貸すことになったんだけど…うん、まぁ、でかいよね。
なるべくジャストサイズのものを持ってきたけど…でかいな…
A「手が隠れそうです」
佐「だよね」
A「とりあえず着てみます…よっ…」
岩「あ！ちょ！ここで着替えるの！？」
A「？？はい。流石に下はあれですけど」
いや！いやいやいや！！いまはオトコだけど、もとは女の子だぞ！？胸とかそんな、見せちゃだめだろ！
佐「岩本くんムッツリー。気にしなくていいじゃんねー、オトコなんだからー」
A「です」
岩「いやいやいや！」
佐「あ、パンツ買ってきてくれた？」
岩「あ、てか俺んちにあった新品…」
A「え、いいんですか、新品…」
岩「うん。おれは別に…」
A「じゃあ…遠慮なく…大ちゃん、これどうやればいいの」
佐「ん？ポジション？」
A「うん」
岩「いやいや、ちょ、なにしてんの」
佐「パンツのはきかた教えてる」
A「わかんないんですもん」
ちょっと待てってぇぇええーー！！！
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作者名：まめ
| 作成日時：2023年7月26日 23時
