検索窓
今日:37 hit、昨日:10 hit、合計:1,138 hit

7 ページ7

*

*

*


噂をすればなんとやら。銀時の木刀を片手にバイトの少年が追いかけてきた。


「律儀な子だな。木刀返しに来てくれたの。いいよ、あげちゃう。どうせ修学旅行で浮かれて買ったやつだし。」


「違うわァァ!役人からやっとこさ逃げてきたんだよ!!違うって言ってんのに侍の話なんか誰も聞きゃしないんだ!しまいには店長まで僕が下手人だって」


「切られたなそりゃ。レジも打てねェ店員なんて炒飯作れねェ母ちゃんくらいいらねーもんな」


「アンタ母親をなんだと思ってんだ!!」


(というかなんでこの子走って着いてこれるの?)


雅がそんなことを考えていれば、突然の急ブレーキで思わず銀時にしがみついた。


少年はというと、急ブレーキを踏んだスクーターの後ろに丁度よく○的されて地面にころがっていた。


「ごめんなさい。大丈夫ですか?」


スクーターから降りて新八に手を差し出せば、彼はおずおずとその手を取った。


「あ、ありがとうございま・・・」


(え?こんな人存在するの?もはや女神っていうか仙女っていうか・・・)



「あら?新ちゃん?」


スクーターがとまった大江戸ストアから楚々とした女性──志村妙が出てくると、さっきまで赤くしていた顔を真っ青にした。


「こんな所で何をやっているの?お仕事は?」


「げっ!!姉上!」


「仕事もせんと何プラプラしとんじゃワレボケェェェ!!」


「ぐふゥ!!」


綺麗な笑顔から一転、妙は新八に華麗な飛び蹴りを決めて見せた。


「今月どれだけピンチか分かってんのかてめーは!コラァ!!アンタのチンカスみたいな給料もウチには必要なんだよ!!」


「まっ・・・待ってェ姉上!こんな事になったのはあの男のせいで・・・あ"ー!!待てオイ!!」


銀時は自分だけスクーターに跨り、雅を置いて1人で逃げ出そうとしていた。


「ワリィ、俺夕方からのドラマの再放送が見たいか・・・ら」


清々しい顔で銀時が後ろを振り返った時、後ろには笑顔の妙が乗っていた。

8→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (1 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
設定タグ:銀魂 , 万事屋 , 坂田銀時   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:p.m. | 作成日時:2024年3月14日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。