浮世は風【銀魂】 (ページ24)

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「俺達の戦はまだ終わってなどいない。貴様等の中にとてまだ残っていよう。国を憂い、共に戦った仲間の命を奪っていった、幕府と天人に対する怨嗟の念が！」

桂と視線が絡み合う。雅は力強い桂の視線から逃げ出したい衝動に駆られた。

「天人を掃討し、この腐った国を建て直す！我ら生き残った者が、死んで行った奴らにしてやれるのはそれぐらいだろう！

我らの次なる攘夷の標的は、ターミナル。天人を召喚するあの忌まわしき塔を破壊し、奴らを江戸から殲滅する。

だが、あれは世界の要で容易には落ちまい。お前たちの力が要る。」

「オイオイ、さっきから言ってるが俺ァ･･･」

「既に我らに加担したお前に、断る道はないぞ。爆弾魔として処断されたくなくば、俺と来い！迷うことはなかろう。元々お前たちの居場所はここだった筈だ！

･･･それに、雅。お前はどうして銀時と共にいる。俺はてっきりあの男と一緒だとばかり･･･」

少し間を置いて、雅が口を開こうとした。しかし、それを打ち破ったのは、突入してきた真選組だった。

「御用改めである！神妙にしろ！爆弾魔共！！」

「いかん！逃げろォ！」

黒服を着た男たちが迫ってくる。雅達は慌てて部屋を飛び出した。

「なっ･･･なんなんですか！あの人ら！！」

「武装警察真選組。反乱分子を即時処分する、特殊警察部隊だ！」

「こうも簡単に居場所が割れるなんて。私たちは泳がされてたってワケね。」

今日は厄日だろうか。犯罪の片棒を担がされた挙句、2度も追っ手から逃げなければならないなんて。

「厄介なのに捕まったな。どうします？ボス」

「だァれがボスだ！お前が1番厄介なんだよ！！」

「ヅラ！ボスなら私に任せるヨロシ！善行でも悪行でも、やるからには大将やるのが私のモットーヨ！！」

「オメーは黙ってろ！何その戦国大名みてーなモットー！！」

「オイ」

「！！銀と･･･ッ！」

銀時を1本の刀が襲う。雅が思わず銀時の名を叫ぶと、桂に口を抑えられて、そのまま部屋に押し込まれた。