初めてしか受け付けない。【秘密結社ヤルミナティー】 (ページ2)

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２話ページ2

数日後、ティラから連絡がきた。

　「ねぇ、A今暇？」

　「どうして？なんかあった？」

　「あのね、こないだ言ってたわっちの知り合いと今一緒にいて…時間あるなら会ってもらい
　たいなーなんて思ってもらったんだゾ？」

　
　この間言っていた人か。そう思い出して苦笑する。

　「あー、いま大学出たところだから、近くだったら会いに行くよ。」

　「そっか。わっちらもその大学の近くにいるからそこで待ってて！」

　「わかった～、待ってるね！」

　そのまま通話していると、ティラは今日紹介してくれる人のことを教えてくれた。

　彼は２０歳ということ、理工学部に通ってるということ、とても優しいし、根は常識人だが、

　少し話し方に難があるということ。などなど、色々と教えてくれた。

　「あ～、そろそろ大学着きそうなんだゾ！あ！」

　
　 A～、と自分を呼ぶ声が聞こえてきた。

　
　「あ、ティラ！」

　「A～、待った？隣にいるのが今日紹介したかった人！」

　「おい、ティラ！待ってくれ！なぜ知識の神殿に戻ってきているんだ？」

　「えっと、ティラ？この人？紹介したい人って…。」

　嘘だと思ったし、見間違いだと思った。だって、ティラが紹介してきた人がとても元彼に

　とても似ていたから。

　「そうだけど？ほられっくん、挨拶してよ！」

　れっくん。…あぁ、『レクイエム』の略だろうか。

　「えぇっ！…っフ、僕の名はレクイエム！漆黒の堕天勇者レクイエムだ！」

　驚きすぎて声も出なかった。自己紹介のやり方が学生時代と全く変わっていないということに。

　それと…別れた時よりもずっと身長が伸びていたということに。

　