初めての君へ。【kwmr】 ページ3
河村拓哉×貴方
河村side
今思えば、君との出会いは文学的だ。
夕焼けの放課後、二人だけの教室、そして初めての恋。
加えて、君自体も文学的だ。
天使のような柔らかさ、聡明さ。
まるで絵の様だ。
と、ここまで口にして、一度君の反応を求める。
お互い作業をしていたというのに、急に始まった一人語りを何とも言えない顔で黙って聞いていた君が、渋々といったように口を開いた。
「いきなり朗読劇でも始めたの?それに、もっと初恋って一生懸命なものじゃない?随分と客観的ね、ナンセンスだわ」
河「批判的だね」
「私達の青春ってそんな感じだった?」
河「うーん、クイズに明け暮れた事しか覚えていないね」
「同感。あと、私と天使って真逆だと思う」
河「いいや、これに関しては確信がある」
「そう?」
そう。
君には秘密にしているけど、
初めて君を見た時
本当に、天使の様だと思ったんだ。
この先、まだしばらくは、君が知らないことのままだ。
河「それにしても、パッとナンセンスが出てくるなんて流石だね」
「横文字には慣れてるの。」
河「へえ、最初は苦労していたのに」
「長く付き合えば慣れて分かるようになるの」
満更でもなさそうな顔をした君は、また僕のでっち上げられた朗読劇が始まる前にしていた作業へ戻ろうとしていた。
しかし、僕は君の言葉の例外を見つけてしまった。
河「長く付き合っているのに『恋人』には慣れないんだ?」
ぼん、と音がしそうな程、一気に君の顔は赤くなった。
君は、いつまでも初心だ。
そんなところも、天使のように清らかだ。
今度は僕が満足して、初めての恋をする君へ、ひとつキスを贈った。
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今日、10月30日が「初恋の日」と聞いて。
500耐凄かったですね…!
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ピーチフラペチーノ(プロフ) - ベルさん» 言葉の端々からセンスしか感じない (2月5日 23時) (レス) id: 261d0ee1c2 (このIDを非表示/違反報告)
ベル(プロフ) - ピーチフラペチーノさん» ありがとうございます&おめでとうございます、そのまま肩こりも治りアホ毛が消え去りますように。 (2月5日 20時) (レス) id: fe19e78da6 (このIDを非表示/違反報告)
ピーチフラペチーノ(プロフ) - 久しぶりにときめきを取り戻しました。ニキビが治って肌が潤う気がします (1月28日 22時) (レス) @page5 id: 261d0ee1c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ベル | 作成日時:2023年10月22日 15時