7 東雲と共に ページ10
翌朝、鍵も掛けずに家を出る。
もうこの家に大切なもんは置いてない。
家を出て、歩いて5分。
目的の公園に着く。
Aは暇そうにブランコを漕いでいて、俺を視界に認めると嬉しそうに駆けてくる。
Aはニヤッといたずらっぽく笑うと「待ったよ。」と俺に謝罪の言葉を要求してきやがる。
「へーへーすいやせんねィ。」
軽くあしらうとジロリと睨まれる。
本当にこいつ女か?と考えていると殴られた。結構痛かった。
「いだっ、何しやがんでィ!」
「いや失礼なこと考えてる気がしたから。」
とりあえず口笛を吹いて誤魔化しておいた。
彼女は呆れるようにため息を一つ、溢した後に呟く。
「そろそろいこっか。」
「おう。」
夜明けと共にこの街を出る。
大人たちが決めた意味わかんねェルールも、学校のめんどくせェ人間関係からも。
そんなもん全部捨てちまおう。
世界から忘れられる前に
君をなくす前に
綺麗な思い出のまま、閉じ込めておこう。
ブランコはもう揺れていなかった。
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まめ(プロフ) - ゆらゆらさん» わぁぁぁ!ありがとうございます!凄く嬉しいです! ゆっくりですがこれからも頑張りますので読んでいただけると嬉しいです!! (2020年8月4日 17時) (レス) id: 857664c7be (このIDを非表示/違反報告)
ゆらゆら - 関連作品の欄でタイトルがとても魅力的で 読み進めていくとどんどん物語の中に引き込まれていっちゃいました(笑) まめ様の投稿 とても楽しみに待っております(*^^*) (2020年7月19日 21時) (レス) id: 19ca8d39db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:まめ | 作成日時:2020年6月24日 21時