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【ハロー・ベイベー!!】4 ページ9

『…』






「…」






「…」






ブレザーの下から顔を出すチビ。



水を打ったようにその場が静かになった。





ジェイド先輩はにこやかな顔のまま、フロイド先輩は自分の膝の上で頬杖をついた体勢のまま固まっている。






軈てその場の気温が2、3度位下がったのかと錯覚するような冷えきった空気が漂ってきた。








「…ねぇカニちゃん」






『!?』







ハイライトを無くした二つの瞳が俺を射抜く。









「…誰に孕まされたの?」







「怒らないから正直に言ってください」









まるで奈落の底から響いてきた様な重く低い声。






「ちょっ、ちょっ!違います先輩達誤解ですって!!」






表情が消えたまさに虚無とも言える顔で見てくる先輩達に俺は慌てて弁解する。





「誤解?何言ってんの。その稚魚ちゃんの顔超カニちゃんにそっくりじゃん。それに“まま”って言ってるし。カニちゃんが産んだんでしょ…?」






「そもそも俺男だし!!男は子供なんか産めません!!この子は親戚の子!!ふざけて俺の事ままって呼んでるだけですから!!」






「…本当ですか?」






「ほ、本当だって!!なーチビ?」






冷や汗を溢しながら顔を覗き込む俺を見たチビは何かを察したのか、うんっ!と元気に頷いた。






「きょうはアッソにいちゃのとこにあしょびにきたの」






にこにことするチビを暫く見つめていた双子は、軈て何事もなかったかの様にニッコリとした。






「なーんだ、俺てっきりカニちゃんが産んだのかと思った〜」





「あまりにも似ていましたからね。僕も少々驚いてしまいました」







すっかり機嫌の治ったフロイド先輩とおやおやと笑うジェイド先輩の姿に俺は密かに胸を撫で下ろした。




ナイス俺の子!!






「こーんにーちわ♪フロイドでーす。それでこっちは…」






「ジェイドと申します。どうぞお見知りおきを」






「よろしくおねがいしましゅ」






二人の自己紹介にチビは俺の膝からぴょんっと降りて丁寧に頭を下げる。





なんてお利口さんなんだっ…!!と俺が密かに感動していると、ちょうど良いタイミングで昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。

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ゼロ - もしかして、パパって…2…の人、だったり?したり?する系?   続きが気になります。何卒、何卒続きをお願いいたします (11月5日 16時) (レス) @page9 id: b291809af8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サトウタロス | 作成日時:2020年12月1日 21時

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