Yes,Let‘s break time!!【twst】 (ページ2)

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【流行りの布教の波に乗ったろか】2 ページ2

「ふーむ…」

クロウリーは成績表を片手に首をかしげていた。

というのも、ここ一ヶ月で全校生徒達の成績に明らかな変化が現れていたのだ。

「はて、何故生徒達の錬金術の成績がこんなに上がったのでしょう…」

いや成績が上がるのは勿論喜ばしいんですけどね、と誰に言う訳でもない独り言を呟いた。

だがその疑問の答えは数日後に分かる事になる。

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿

「本当何なんですかこれ…!」

次の日。

久しぶりに特別授業をしようと思い、幾つかのクラスを周回したクロウリーは生徒達の妙な行動に頭を抱えた。

「きーみの手でー切ーり裂いてー♪」

や

「絶好のーゴールデンタイームこの手で掴めー♪」

やら口ずさむ生徒。

「君のような勘のいいガキは嫌いだよ」

とか

「降りてこいよド三流。格の違いってやつを見せてやる!!」

等、何だか妙に格好いい台詞をどや顔で言い放つ生徒。

本当に何なんだ。

「…という訳なんですけどクルーウェル先生。何か心当たりありません?」

漸く放課後になり、クロウリーは渦中の中にある錬金術の教科担当のクルーウェルを取っ捕まえて問いただす。

「あの物凄く格好いい歌や台詞何なんですかもう本当訳が分かりません!!」

頭を抱えるクロウリーに、クルーウェルは珍しく呆けた顔をした。

「何だクロウリー。お前知らないのか」

「何がですか!!」

「ほら、これだ」

そう言ってクルーウェルが差し出したのは、一冊の本。

渡された本を見たクロウリーはいくつも疑問符を浮かべながら、本のタイトルを口にした。

「【鋼の○金術師】…?」

後日、サムの店で漫画の単行本とBlu-rayボックスを大人買いするクロウリーの姿が目撃されたとか。