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ふむ、とクロロが呟いた。形のいい顎にやはり形のいい指先をあてがい、Aには何が書いてあるのかさっぱり分からない記号が記された木の板を見ている。
迷路を歩き始めてから一時間が経過した。
左手法を用いても未だ出口は見つからず、行き止まりに突き当たったり仕掛けに引っかかったりするばかりだ。
途中、三人で分けて三日は保ちそうな携行食を見つけたのがせめてものハイライトだろうか。
「なるほどな。前提が違った訳だ」
「んえ？どしたの？」
口の中の水分を根こそぎ持っていきそうな、保存に特化したぱっさぱさの携行食をかじっていたAの隣で、クロロが一人頷いた。
同じく喉の渇きに耐えながら携行食を摂取していたシャルナークは、「そんな気はしてたんだよね」と分かったような口をきいている。
二次試験に引き続き二人だけで通じ合っているようだ。Aが無言のうちに説明を求めて睨むと、クロロは苦笑して木の板を指差した。
「さっきから意味ありげに暗号が置かれてはいるが、どれも大した内容ではないんだ。しかも、これだけ探索しているのに一向に出口が見つからない。
恐らくこの迷路に出口はない。それがオレの見解だ」
「じゃあどうしたら合格なの？」言いながら、Aが腰に佩いたメイスに手をかける。「壁でも壊そうか？」
出口がないなら作ってしまえばいいじゃない理論である。彼女の力量なら容易く壁くらいぶち抜くだろうが、クロロはひとまずそれを手で制した。
「まあ待て。食糧はある。探せば恐らく水もある。多分これは持久戦……更に言うならバトルロワイアルだと思う」
聞き慣れない横文字の単語にAが首を傾げたので、シャルナークが簡単に解説を入れた。
ふうん、と興味なさげな相槌。しかしごくさり気なく彼女は二人から一歩退き、微かにオーラを鋭くした。
無論、それを察知できないクロロではない。おどけるようにして両手を上げる。
「言っておくが、オレ達が共謀してキミを陥れるつもりはない。ゾルディック家息女に手を出すほど愚かじゃないさ。巡り巡って犯行がバレて、報復でもされたらたまらないからな」
「そう。なら、いいけど」
バトルロワイアル。即ちルール無用の殺し合い。
地下空間に伸びた迷路で繰り広げられる惨劇自体は、Aにとってさしたる脅威でも恐怖でもない。
彼女が現状最も警戒すべきなのは、試験中ほとんど常時行動を共にしたクロロとシャルナーク。この二人に他ならないのである。
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ハナミズキ - キルアが出てこなかった。。。。。 (4月4日 21時) (
レス) @page24 id: 9174215e87 (このIDを非表示/違反報告)
mikitty(プロフ) - あけましておめでとうございます！ (1月10日 17時) (レス) @page24 id: 75972ecbb8 (このIDを非表示/違反報告)
伊波トウナ(プロフ) - 続きはもう無いのですね... (2023年4月19日 12時) (レス) @page24 id: ce08f5279c (このIDを非表示/違反報告)
レイカ(プロフ) - 続きは書かないのでしょうか？ (2020年4月13日 2時) (レス) id: 2f295bf970 (このIDを非表示/違反報告)
無題 - そうだったんですか…。残念ですけど、今まで楽しく面白い作品をありがとうございました！！貴方の作品、大大大好きでした。くらげ様の新しい作品、とても楽しみにしています。本当にありがとうございました！！ (2019年5月11日 6時) (レス) id: 9aad1e7bf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くらげ | 作成日時：2018年10月13日 20時
