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「_______…落ち着いたか？」
『はい…すみません、ありがとうございます…』
「謝るな。此方の不手際だ」
取り敢えずと渡されたゾムさんのパーカーと、彼が部屋から持ってきた黒いズボンを着て、その上から毛布を羽織り、トルコ帽の男性から渡されたホットミルクを飲んで、ようやく私の身体は暖まりつつあった。
「…いや、ほんま、悪かったな。女の扱い知らんくてな…？そんな寒がるとは思っとらんかったんよ…
なぁ許してぇや…悪気があった訳やないねん」
なんて、ソファに座っている私を、ゾムさんが床にしゃがみ込みすがるようにして見上げてくるもんだから、私もついつい眉を下げてしまう。
雨の日に打ち捨てられた子犬か。
『別に、怒ってはないです』
「怒って"は"ってなんや。他にも何かあるんか。俺謝るから許してぇ…」
『いや、特に意味は無くてですね…………貴方何か、当初抱いてたイメージとちょっと違う…』
気遣ってくれているのは分かるが、しつこい。
「お前の"寒い"と一般人の"寒い"は違うんやからな、次から気ぃ付けや」
「あい…」
と、トントンさんに真面目に説教されている所を見るに、彼にはやはり何か人外的な特性が備わっているらしい。
驚異的な身体能力、寒暖を感じにくい体。
成る程、化け物じみている。
そんなことを思いながら、まだ横で泣きそうになっているゾムさんを一瞥し、マグカップに口を付ける。
そして、改めて総統サマと目を合わせた。
『…ところで、私に何か御用ですか。こんな早朝にゾムさんを迎えに寄越すとは、余程の急用とお見受けしますが』
「む、あぁ、
お前、今日から城に住め」
『…』
暖炉の中で燃え盛る炎が、泡の様にﾊﾟﾁﾊﾟﾁと弾ける音以外の、ありとあらゆる音という音、気配という気配が消え去った_____
そんな錯覚を引き起こす程に、総統サマの吐いた言葉は奇妙で。
理解し難いそれを咀嚼するのに、私の頭は数秒程の時間を要した。
『は…え、どういう…？』
「A
お前、眠れないらしいな」
文脈などない。彼は唐突にそんな事を言って、私の顔を見た。
『……』
ぎゅっと目を閉じて、額に指を添える。
…
迂闊だった。
彼に病気というワードを少しでも聞かせてしまった自分を呪う。
『……一昨日の夜、宿で聞いた私の"病気"の話が余程気になったようだ？』
「あぁ」
『ぺ神さんは、貴方に話したんですね』
「全て聞いた」
彼の次の言葉は予想出来ていた。
「完治を持ってして、お前への礼を果たしたいと思っている」
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お月様 - 滅茶苦茶おもろかったです！待ってたけどようやく27話でロボロさんの所出た！続編おめでとうございます！ (2021年1月2日 17時) (
レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
セツナ - 火ぃつけろ火ぃぃぃぃ！！！wwww腹筋バキバキになったんですけど腹筋返して（）神様お疲れ様です！ (2020年5月26日 21時) (レス) id: 274ac26baa (このIDを非表示/違反報告)
しゃち - 43の最初にある有限実行の“限”は“言”ではないでしょうか？勘違いでしたら申し訳ございません。ラットさんの作品大好きです！ (2020年4月16日 13時) (レス) id: 6540cc437a (このIDを非表示/違反報告)
蓮 - うますぎませんか！？画力をわけて！！更新頑張ってください！！応援してます！！ (2020年4月3日 23時) (レス) id: 5db7ec7919 (このIDを非表示/違反報告)
楓@卍教 - 絵も文もうまいだと…？神…？いや天才…？(錯乱)まじで好きです応援してます (2020年3月21日 15時) (レス) id: 84c734c3e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラット
| 作成日時：2019年11月16日 21時
