【ポケモン】晴天の私、或いは霹靂の貴方【デンジ】 (ページ3)

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2-波乱ページ3

集団_______奴等曰く「ギンガ団」とやらの主張を把握した今、内心さざめいていた男達への恐怖が鳴りを潜め、今度は私のこめかみがぴくりと動く番だった。

『______…分かった』

「そうそう、聞き分けは良いな。早くポケモンを_____」

調子良く手を差し出す男の言葉など意に介さず、ホルスターベルトからモンスターボールを引き抜き、見つめる。

『…ごめんね』

本当にごめんなさい。

意を決して、全てのモンスターボールを宙に放った。

無論______

『私が不注意だったばかりに、この寒空の下

お前たちを屋外で戦わせる不甲斐ない主人を許してね』

ボタンは押してあるが。

空中に放たれたボールの蓋が、軽やかな音を立てて開き、白光がポケモンたちの輪郭を形取る。

私の６体の友にして相棒が、前に立ち塞がる様にして現れれば、どよめきと共に後退りの為か、靴底が擦れる音がそこかしこから聞いて取れる。

先陣に立つガブリアスの牙の隙間から、蒸気のような白い霧状の息が吐き出され、生々しい生気を含む瞳は、射殺すような眼差しをその巨体から彼等の頭上に落としていた。
彼が今にも駆けそうなくらいに興奮しているのは、誰が見ても明らかであった。

「ろ_____

６体でポケモンバトルする気か！？卑怯だぞ！」

ふんと鼻を鳴らし、私は背筋を伸ばす。

『私の可愛い相棒達が欲しいなら、精々野生のポケモンみたく弱らせて、お粗末なモンスターボールに収めてみれば！』

ガブリアスの咆哮と士気に吊られた私も声を張り上げ、真っ直ぐに伸ばした腕で水平に空を切る。

______『適当にやっちゃって！』

…些かアバウト過ぎる指示と開戦の合図に、固く締まった筋肉を持て余すガブは、もう待ち切れないと言わんばかりに、地面を抉る勢いで蹴った。

・

『_______！』

尋常ではない______まるで悲鳴の様な

或いは、激昂した様な人の声に、レンチを動かす手を止め、俺は弾かれた様に顔を上げる。

「…レントラー、今

何か聞こえなかったか」

まるで肯定するように、後ろでゆったりと毛繕いをしていた相棒の瞳孔は、興奮時と同じように大きく開いて。

遠くから響いた、その女のような声に、俺はレンチを投げ捨て、愛用の青いジャケットを引っ付かみ

________外目掛けて走り出した。